2015/5/3

カリスマの直言

東証2部上場で新潟県南魚沼市に本社を置くキノコ大手「雪国まいたけ」に対し、米投資ファンドのベインキャピタルが2月からTOB(株式公開買い付け)を開始し、成立したというニュースも各紙が大きく取り上げた。雪国まいたけは、現経営陣と、不適切な会計処理をめぐって引責辞任した大株主の創業家が、経営の主導権をめぐって内紛状態が続いていたが、メーンバンクが担保として保有していた創業家の持ち株をこのTOBに応じて売却することで成立したものだ。

スカイマーク支援など企業再生ファンドの活躍が目立ってきた

このように、企業再生ファンドは、「事業譲渡」「DES」「TOB」など、様々な投資スキームを用いて企業に資本を投入し、それが注目を浴びるようになってきた。

しかし、企業再生ファンドの役割はこれにとどまらない。世の中で「ファンド」と言うと、株式を買い占め、株主権を武器に経営陣に株主還元を迫るアクティビストファンドや、巨額の資金を用いて裁定取引を行なうヘッジファンドなどが思い浮かべられがちだが、企業再生ファンドは、自らも投資先の役職員と共に長期的な企業価値を高めるように努めるところに特色がある(これを「ハンズオン投資」という)。したがって、多くの場合、企業再生ファンドのスタッフは、自らが投資先の取締役や監査役に就任し、あるいは、投資先社員と共に現場で地道に汗をかく。

冒頭のたち吉のケースでも、数人の取締役や監査役がファンドから送られ、ファンドが選任した新社長や現場の方々と共に抜本的な経営改革に挑んでいる。ファンドが同社に設置した「ブランド委員会」は、社員の方々との徹底的な議論を経て、たち吉の企業理念・ブランドを再定義する予定で、来年からは全国で統一されたブランドイメージの下で商品開発や販売が行なわれていくことになる。今までのたち吉には出来ていなかった試みだ。

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし