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ビューティー

ネガティブ感情を一掃 呼吸で「心の緊張」緩めよう

2015/5/6

日経ウーマン

心がつらいとき、呼吸を意識することで自分自身にしっかり向き合い、ネガティブ感情がリセットできます。イライラや不安が一気に解消されるのが実感できるはずです。

■呼吸を整えるだけで心の疲れを一掃できる

イライラする、やる気が起きない、自信がない──。そんな嫌な感情を、簡単に手放せる方法があった。 鍵となるのが、普段から無意識に行っている“呼吸”だ。「呼吸を意識した動作を行うと、ネガティブ感情に覆われて、ギュッと締めつけられた心の緊張をほぐし、感情そのものをリセットさせることができるんです」。そう話すのは、セラ・ラボを主宰する理学療法士の山口光國さん。

心が緊張すると、カラダも緊張して筋肉が動きにくくなり、呼吸は浅くなる。そんなときにゆったりと深呼吸すると、胸や肩が開きカラダの力が抜けて、リラックスした状態になるのは知られている話だ。しかし実際は、「呼吸そのものを意識するだけでも十分気持ちのリセット効果がある」と山口さんは話す。

「イライラするのをやめようと念じたところで、急に気持ちを変えるのは難しい。そんなときにおすすめなのが、あえて自分のカラダに意識を向けること。不安になるのは、気持ちが『将来』に向けられているから。つらい感情は、気持ちが『過去』にとらわれているから。いずれも『心ここにあらず』なんです。まずは意識を『今、現在』に引き戻すことが重要です」

そのためには呼吸を意識してみるといい。今、ここに自分のカラダが存在することを実感できる。呼吸なら誰でもどんなときでも簡単に実践できるのもいい点だ。

まずは入浴時と就寝前に、イラストの動作を行ってみてほしい。気持ちを自分の体に向けるアクションで、こわばった心とカラダの緊張がほどけていく感覚を実感できるはずだ。

さらに、今抱えているネガティブな気分に応じたポーズを呼吸を意識しながら行うと、前向きな気持ちになれるはず。早速、今日から始めてみよう。

■毎晩、実践。呼吸とともに心をほぐそう

1日頑張った心は、カラダと同じように凝り固まっている。呼吸に意識を向けながら、心身を丁寧にいたわるようにケアしよう。

お風呂で心の仮面を取る 「脱力顔呼吸」
心のストレスに気づかないふりをして、「疲れていないこと」にしている人は多い。そんな人の顔は、まるで仮面をつけたように固まっている。お風呂の中で心の仮面を外し、リセットしよう。
(右)お湯の中でリラックスして、左右2~3回ずつ首を回す。「気持ちいい」「伸びている」など、首の感覚に注目しながら“ゆっくり呼吸”を意識する。(左)顔の力が抜けてくると歯の食いしばりがなくなり、あごの重さを感じられるように。最後は、口を半開きにして「ア~」と声を出しながらゆっくり呼吸を行う
ベッドで心をリセット 「10カウント呼吸」
就寝前に、頭の中を空っぽにして呼吸を数えるだけ。簡単そうに思えるが、ほかのことに気を取られず、ただカウントにだけ集中するのは至難の業。シンプルだがそれだけに、心のリセット効果は大きい。
考え事をせず、呼吸の数を10までカウントすることだけに集中。途中で頭の中に何か浮かんできたら1から数え直し。最大で3回まで繰り返す

■お疲れタイプ別呼吸メソッド

疲れのパターンに合わせて、呼吸を意識してカラダを動かそう。回数は無理のない程度で留めてOKです。

モヤモヤ、うつうつグセの人は 「よっしゃ! 呼吸」
沈んだ気持ちから抜け出せないときは、全身に力を入れ、気分転換のスイッチをオンに。緊張によるこわばりでなく、前向きな力の込め方をすることで気分が切り替わる。最後は伸びをして、気持ちまで明るく。
(右)全身に力を入れて声を出す。両手でコブシをつくり、全身に力を込めながら「よし!」と息を吐きながら声を出す。体勢や言葉にこだわらず、気合が入りそうな方法で行えばOK。(左)上を向いてグーッと伸びをする。腕を上に伸ばして指を組み、手のひらを天井に向けて上半身全体を引っ張り上げるように、息を吸いながら伸びをする。顔を上に向け、胸も開くように意識。
イライラグセの人は 「ひとり壁ドン呼吸」
イライラしているときのカラダは、前のめりの姿勢になっている。そんなときは、背中を壁につけて、ニュートラルな姿勢を思い出させよう。心のざわつきが静まる上に、自身の前のめり具合を実感する機会にもなる。
(右)壁とカラダのすき間をなくすように立つ。背中と頭を壁につけて立ち、手を上げて肘から指先にかけて壁に沿わせる。腰と壁とのすき間をなくすように押しつけ、息を吸い込む。(左)膝を曲げて体を沈めていく。息を吐きながら、膝を少しずつ曲げていく。背中や頭を壁につけたままカラダを下ろしていき、吐き切ったところで、吸いながら膝を伸ばす。10回行う
不安グセの人には 「ゆっくり呼吸歩き」
「自分の足でしっかり歩いている」というカラダの実感があれば、不安は解消されるもの。ゆっくりした呼吸とともに、カラダの重みを感じながら1歩ずつ踏み締めるように足を運ぼう。自分への信頼感を取り戻せる。
足裏に伝わる重みを感じながら歩く。息を吸いながら片足を持ち上げ、1歩踏み出してかかとから床に下ろす。息を吐きながら下ろした足に体重を乗せて10歩進む

この人に聞きました

山口光國さん
セラ・ラボ代表。理学療法士。群馬パース大学客員教授。昭和大学藤が丘リハビリテーション病院、横浜ベイスターズフィジカルコーチを経て、ココロとカラダのコンディショニングルーム セラ・ラボを開院。心と体を両面からケアし、健やかな生活を送るアドバイスを行う。

(ライター 西門和美 イラスト 小松容子)

[日経WOMAN2015年3月号の記事を基に再構成]

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