エンタメ!

裏読みWAVE

GW、高速渋滞は5連休に集中 傾向と対策は? 編集委員 小林明

2015/4/17

ゴールデンウイーク(GW=4月25日~5月6日)の到来まであと1週間余り。行楽や帰省などに高速道路を利用する読者も多いと思うが、不快な渋滞をうまく避けるためにはいつ、どんなルートで移動するのが効率的なのだろうか? 高速道路各社(東日本、中日本、西日本、本州四国連絡高速道路など)が発表した渋滞予測をもとに今年の「傾向と対策」を地域別に探ってみた。

■後半に5連休、渋滞も増加傾向に

今年のGWは、なんと言っても後半の5月2~6日に5連休が取れるのが大きな特徴。昨年の後半は4連休にとどまっていたので、今年は遠出するにはより有利な日並びになった。こうした状況を踏まえて、高速道路各社の渋滞予測によると「30キロ以上の渋滞予測は全国で39回となり、昨年の予測よりも7回、昨年の実績よりも6回多くなる見通し」だという。10キロ以上の渋滞予測も330回となり、昨年の予測は下回るものの、昨年の実績を46回上回るだろうと予測している。

今年は暦の上で日並びに恵まれたことに加え、円安やガソリン価格の下落などの影響から、全体として人出は昨年よりも増えるとみられており、長距離の高速渋滞も増えそうな雲行きだ。

■下り2・3日、上り3~5日がピーク、最終日の“裏技”も

ゴールデンウイークの高速道路の渋滞予測(実績)の比較
今年予測昨年予測昨年実績
30キロ以上の渋滞回数393233
10キロ以上の渋滞回数330355284

10キロ以上の全国の渋滞予測の発生回数をまとめたグラフを見ると、休日がばらけている前半には目立った渋滞は見られず、やはり5連休となる後半に渋滞が集中しているのが分かる。下りでは連休の後半が始まる5月2日(土)の早朝から渋滞が一気に増え、2日と3日(日)にピークを迎えると予想。2・3日だけの合計で87回となり、下り全体の渋滞予測の約6割が集中する見通しだ。

一方、上りでは5月3日から5日(火)にピークに達すると予測。3・4・5日の合計で130回となり、上り全体の渋滞予測の7割が集中する見通し。こうした統計から、GWの後半、特に下りでは2・3日、上りでは3~5日に移動する場合、大渋滞に巻き込まれる可能性がかなり高いことが分かる。

ちなみにGWの最終日は「翌日から始まる仕事に備えて移動を避けるので、通常、渋滞予測は大幅に低下する傾向がある」(中日本高速道路)という。渋滞を避けたいならばこれを逆手に取り、“裏技”としてあえて最終日の6日(水)に移動するのも一つの方法かもしれない。

■「下り6~10時」「上り16~19時」は避けろ

具体的な渋滞予測の説明に移ろう。

表は全国の35キロ以上の渋滞予測をまとめたものである。下りで9回、上りで9回発生する見通しになっている。地域別に見ると、「東日本」が下り4回、上り4回の計8回、「中日本」が下り5回、上り3回の計8回で両地域に渋滞が集中している。渋滞の発生時期は下りで2・3日、上りで4・5日が目立って多いようだ。

渋滞のピーク時刻を見ると、下りの場合は「6時から10時まで」、上りの場合は「16時から19時まで」が圧倒的に多い。できるだけ時間ロスを短縮したければ、こうした時間帯をうまく避けて移動するのが得策だろう。

地域別に詳しく傾向と対策を探ってみよう。

●【東日本】――「3日下り・花園IC」で渋滞50キロ

35キロ以上の渋滞予測は、下りでは関越「花園IC」(5月2・3日)、東北「岩舟JCT」(3日)、常磐「土浦北IC」(3日)の計4回。一方、上りでは東北「上河内SA」(4・5日)、関越「高坂SA」(4・5日)の計4回。いずれも渋滞の“名所”が名を連ねる。

とくに目を引くのは3日下りの関越「花園IC」の渋滞50キロで全国最長。「花園IC」は昨年の渋滞予測も50キロで全国最長だった。同日にこの区間を移動する場合はピーク時刻を避けるなど自分なりの対策を講じた方がよさそうだ。

このほか30キロ渋滞として、東北「安達太良SA」(2日下り)、東北「矢板北PA」(2日下り)、関越「高坂SA」(3日上り)、東北「加須IC」(4日下り)、東北「福島トンネル」(5日上り)の計5回が予測されている。

●【中日本】――「2日下り・藤野PA」「3日下り・相模湖IC」で渋滞45キロ

35キロ以上の渋滞予測は、下りでは東名「伊勢原BS」(2・3・4日)、中央「藤野PA」(2日)、中央「相模湖IC」(3日)の計5回。一方、上りでは東名「豊川IC」(2日)、東名「大和トンネル」(4・5日)の計3回。ここでも渋滞の“名所”が名を連ねる。

「中日本」で最も目立つ渋滞はともに下りの中央「藤野PA」(2日)、中央「相模湖IC」(3日)の45キロ。この日にこの区間を移動する場合は注意が必要だ。

このほか30キロ渋滞として、東名「大和トンネル」(4月26日上り)、東名「音羽蒲郡IC」(2・3・5日下り)、東名「豊川IC」(3日上り)、中央「相模湖IC」(4日下り)、中央「小仏トンネル」(4・5日上り)、中央「土岐IC」(5日下り)の計9回が予測されている。

●【西日本など】「5日上り・舞子トンネル」で渋滞50キロ

35キロ以上の渋滞予測は、上りで名神「瀬田東JCT」(2日)、神戸淡路鳴門「舞子トンネル出口」(5日)の計2回。このほか30キロ渋滞として、中国「宝塚東トンネル」(2・3日下り)、名神「大津IC」(3日上り)、西瀬戸「向東BS」(4・5日上り)、神戸淡路鳴門「舞子トンネル出口」(4日上り)、中国「宝塚西トンネル」(5日上り)の計7回が予測されている。

「東日本」や「中日本」ほど渋滞回数は多くないが、選択できるルートも多いので、時間帯やルートをうまく変えながら渋滞を回避したい。

■出発ずらせば移動時間を半減に

日程計画を立てる際に最も大切なのは、他人とはできるだけ違う時間帯、ルートで移動すること。渋滞が集中する日取りや時間帯を巧みに避けるだけで時間ロスが効果的に短縮できる。ピーク時刻が午前中なら移動時間を午後に変えるとか、ピーク時刻を食事時間に充てるようにするなど、他人とは異なる行動を取るのが賢い方法だ。

たとえば昨年の5月4日に東北自動車道で「那須IC」から「川口JCT」まで移動した場合。ピーク時刻の18時に出発すると3時間19分もかかるところ、出発時間を4、5時間前倒ししたら移動時間はほぼ半分で済んだという試算もある。

各高速道路のホームページには細かい渋滞予測も掲載されているし、交通事故などの情報も随時入手できるので、こまめにチェックしながら状況に応じた移動計画を立てた方が良いだろう。

また運転の際には、(1)車間距離を必要以上に詰めすぎない(車間を40メートル以下には詰めない)、(2)先を急いで追い越し車線に自動車を集中させない(渋滞発生の原因になる)、(3)上り坂などでは必要以上に速度を下げない(特に下り坂から上り坂に変化する「ザグ部」には要注意)――などのマナーを徹底することも渋滞を発生させない運転術だ。

■首都圏は「環状道路」効果に注目

今年のGWで交通関係者が特に注目しているのが、首都圏の「3環状9放射ネットワーク構想」の効果。

「都心環状線」を囲む形で建設が進む3つの環状道路のうち、最も内側の「中央環状線」が今年3月7日に全線開通したほか、最も外側の「首都圏中央連絡自動車道」(圏央道)でも3月8日に神奈川県の寒川北IC―海老名JCT、同29日には茨城県と埼玉県を結ぶ境古河IC―久喜白岡JCTも開通するなど利便性が大幅に増した。

「東名、中央、関越、東北、常磐が圏央道で徐々につながりつつあり、首都高速中央環状線も全線開通した。こうした効果から首都圏の渋滞がどの程度解消するのか注目したい。人々が一斉に移動するGWは交通ネットワークがどう機能するのかを検証できる好機になる」。「渋滞学」を研究する東京大学・先端科学技術研究センターの西成活裕教授はこう話している。

国土交通省関東地方整備局の資料より

エンタメ! 新着記事

ALL CHANNEL