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健康づくり

「床ドン」で強くなる 骨を鍛える3つの運動

2015/5/24

日経ヘルス

女性の骨は40代以降、がくんと減っていく運命にある。原因は女性ホルモンの減少。やせている人や運動不足の人は、特に骨がもろくなりやすいといわれている。骨の老化を防ぐにはどうすればいいかを2回に分けて解説する。今回は3分でできる3つの「骨トレ」を紹介しよう。

力がかかると骨は強くなり、かからないと弱くなる──。これは骨の黄金律。骨は重力や衝撃などの力学的負荷を感知してはじめて、骨作りの指令を出す。

「骨芽細胞は骨を作った後、自ら骨の中に埋もれて骨細胞になる。この骨細胞が骨にかかる力を感知すると、『骨を作れ』と指令を出す」と伊奈病院整形外科の石橋英明部長は話す。

負荷をかけると骨が増える仕組み。骨を作り終えた骨芽細胞は骨の中で骨細胞になり、互いに手をつないでネットワークを構成。骨にかかる負荷を感知すると、骨表面のライニングセル(静止した骨芽細胞)に「骨を作れ!」と指令を出す。するとライニングセルは骨芽細胞に変身、骨作りが始まる。十分な骨ができたら、骨細胞から骨作り休止の指令が出る(イラスト:三弓素青、図版監修:石橋部長)

逆に負荷のない状態だと、「作らなくていい」という指令が出る。無重力下の宇宙飛行士の骨がもろくなるのはこのためだ。「骨には力学的負荷が不可欠。以下の3つの運動は骨を強くする効果が認められている」(石橋部長)。今日から始めよう。

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【かかとで床ドン!】 大腿骨頸部を強化

両足のかかとを上げてストンと落とす。脚の付け根への負荷が大きく、大腿骨頸部が強くなる。ふくらはぎの筋肉も鍛えられる。思い立ったときに、かかとで床をドン! 1日10~20回、3セットを目安に。

ただし、ドン!が強すぎるとひざや腰を傷めることがある。弱めのドン!から始めよう。

(イラスト:吉岡香織)

【上体反らし】 背筋を鍛えて腰椎を強化

柔らかいマットの上にうつぶせになり、手を首の後ろで組むか腰の後ろに置いて、ゆっくり上体を反らす。胸は少し浮く程度でもOK。足が動かないよう家具などで押さえておくといい。

息を吐きながら5~10秒キープ。これを1日15回程度。首は反りすぎないように。

(イラスト:吉岡香織)

【10秒!スクワット】 太もも・お尻の筋肉も強化

足は肩幅より少し広く、30度くらいに開く。腕を前に伸ばし、腰を後ろに落としながらひざを90度くらいまで曲げる。ひざが前に出ないよう気をつける。

10秒かけて腰を落として、ゆっくり立ち上がる。5回、1日3セット。

(イラスト:吉岡香織)

以上の3つの運動は、「骨粗しょう症の予防と治療ガイドライン2011年版」の中で紹介されている「閉経後女性を対象とする運動による骨密度に対する介入研究」で効果が認められているものを参考に、石橋部長に教わったもの。ぜひ試してみていただきたい。

■この人たちに聞きました

石島旨章さん
順天堂大学医学部整形外科学講座准教授。専門は骨粗しょう症、変形性膝関節症など。「過度の美白は、骨に必要なビタミンDの合成を妨げます。腕だけでもいいので、せめて1日15分はUVケアなしで日光を浴びてください」
石橋英明さん
伊奈病院整形外科部長。専門は骨粗しょう症、関節外科など。著書は『骨粗鬆症の最新治療』など。「階段の上り下り、片足立ち、縄跳び…。どれも骨と筋力を鍛える。骨に力がかかるほど、骨は強くなろうとします」

(ライター 佐田節子)

[日経ヘルス2015年5月号の記事を基に再構成]

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