不用品処分の新常識 壊れていてもパーツに価値あり

2015/4/10

デジモノNAVI

日経トレンディ

「買ったときは結構したのに、お金を払って処分とは…」。家庭の不要品を処分する際、市区町村の粗大ゴミ回収や家電のリサイクル回収の手数料を見て、切ない思いをした経験はないだろうか。そんな時利用したいのがリユース業者だ。最近では、家電、家具をはじめ、さまざまな品物を買い取ってくれる。何をどこで売るのがベストか。リユースの新常識と、一例としてデジタル家電の買い取り事情を紹介する。

掃除で見つかった“いらないもの”。捨てればただのゴミだが、リユース店に持ち込めば、お金に変わる可能性がある。ただ、近所にあるという理由だけでいつも同じリユース店を利用していると、損をしかねない。というのも、昨今は総合リユース店や専門リユース店が全国の至る所にあり、少し足を延ばすだけで、思わぬ高額で買い取ってもらえることもあるのだ。

家にあるものは、壊れていない限りたいていのものは売れる。売り先は3つ。幅広い品ぞろえの「総合リユース店」、専門分野に特化した「専門リユース店」、そして実店舗を持たない「ネット専業リユース業者」だ。同じ品物でも、売り先次第で査定額は高くも安くもなる。リユース店の特徴を押さえておけば、最も高値で売ることができる

さらに、実店舗を持たないネット専業のリユース業者も増えている。リアルもネットも、多くのリユース業者は送料無料の「宅配買取」を実施しており、利用者は全国どこからでも、品物を買い取ってもらえる。

しかも、宅配買取はほとんど手間がかからない。ネットや電話で申し込み、自宅まで引き取りにきた宅配業者に品物を渡すだけ。リユース業者によっては、配送用の段ボール箱を無料で提供したり、デジカメ写真を送れば事前に査定見込み額を通知したりするところもあり、とても使い勝手がいい。

では、あまたあるリユース業者のうち、どこで最も高く売れるのか。それは売る品物によって変わる。家電、家具、洋服、ブランド品から切手、書籍にいたるまで、さまざまな品物について約30の業者に取材、査定を依頼した結果、意外な違いが明らかになった。

また少しでも高く売るには、コツがあることもわかった。いつ売るのがベストか、箱や説明書は必要か、きれいにする必要があるのかなど、目からウロコのリユース新常識を紹介する。

近隣に店舗があれば「店頭買取」

捨てるだけで数百~数千円の処理費用がかかってしまう家電や家具。これをリユース店に持ち込めば、“出費”から“収入”に変わる。ならば利用しない手はない。

家電や家具の処分には、家電リサイクル法によりメーカーごとに指定された料金や、粗大ゴミの回収・処理費用がかかる。これらは、不法投棄や環境汚染を防ぐ観点から、消費者が負担しなければならない費用とされており、このコストを削ることは難しい。しかし、問題なく動作し、リユースできるものなら、売ることが可能。使う頻度が低かったり、買い替えを検討したりしているなら、早めに売るのが得策だ
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なるべく早めに売るのが得