2015/3/29

Money&Investment

カード活用の第2のポイントは支払方法。「一括払いを原則とするべき」と花輪氏は助言する。ある月の利用額をすべて翌月の支払日に引き落とすのが一括払い。最も多く利用され、手数料もかからない。ボーナスをもらった後の支払日に引き落とすボーナス一括払いも手数料は不要。日本クレジット協会(東京・中央)によると一括払いの利用額は全体の9割を超える。

利用代金を分割して払うこともできる。通常は3回(3カ月)以上になると手数料がかかる。回数に応じて手数料があがり、年率換算で10~15%程度だ。ある銀行系カード会社で10回払いを選ぶと、支払総額は一括払いよりも7%近く増える計算だ。

リボは支払い高く

リボ払いは毎月の利用額にかかわらず一定額を支払う仕組み。手数料は年率15%程度だ。利用者にとっては毎月の支払額が一定になるので分かりやすい面もあるが、支払額以上にカードを利用すると未払い額が増え、返済が困難になりかねない。

カードを利用する際は引き落としのサイクルを頭に入れておくことが大事だ。毎月の利用額を集計する「締め日」と、指定した銀行口座から利用額を引き落とす「支払日」があり「月末締め、翌月27日払い」というのが一般的だ。「貯金の裏付けがあるかをチェックしよう」(花輪氏)

カードは家計管理にも生かしたい。利用明細は必ずチェックし、いつ、いくら使ったかを把握する。毎月の平均的な利用額を知り、ゆとりをもって使える額がどのくらいか確認しておこう。カード会社によってはホームページで直近1年半の利用額をグラフで表示するサービスがある。

FPの坂本綾子氏は「カードで買い物をしたら、その時点で支出したことにして、残額で家計をやり繰りするようにしたい」と話す。引き落としが1~2カ月先になると思うと、まだお金があると思って無駄遣いしがちだ。

もっとも使いすぎや不正利用が心配なら、デビットカードやプリペイドカードを使うのも一案だ。デビットカードは買い物した時点で銀行口座から代金を引き落とす。基本的に預金口座の残高の範囲内でしか利用できないので、身の丈以上の買い物を防ぐ効果が見込めるという。最近は利用代金の0.2%程度のポイントがつくものも登場している。プリペイドカードはあらかじめ入金した額までしか使えない。インターネット通販でパソコン画面にクレジットカード番号を打ち込むのは不安だという人は利用を検討するといいだろう。(編集委員 川鍋直彦)

■カードに付いてくる盗難や旅行保険もチェック
 クレジットカードの会員になると、自動的に盗難保険や旅行傷害保険が付くことが多い。改めて保険会社に申し込んだり、追加で保険料を払ったりする必要はない。盗難保険はカード払いで購入した商品を盗まれた場合に、購入日から90日以内であれば補償を受けられる例が目立つ。ただし50万円までといった補償限度額がある。旅行の際のケガなどを補償する保険も、旅行代金をカード払いにしていないと補償を受けられないカードもあるので気をつけたい。
 会員向けサービスとして通常より割安な保険料でがん保険などに加入できる場合もある。保障内容が重複しないよう付帯保険をチェックしてみよう。

[日本経済新聞朝刊2015年3月25日付]

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