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子供が課金ゲームで高額請求 取り消せる3条件 年齢偽っていると難しく

2015/3/14

ある日、Aさんはクレジットカードの利用明細を見て、目を丸くした。身に覚えのないゲーム会社への支払いが10万円以上あった。Aさんには中学生の子どもがいて、問いただすと自分がゲームをしたことを認めた。あまりに高額な支払いに困ってしまったが、なんとかできないだろうか。

スマートフォン(スマホ)やタブレットを使って遊ぶオンラインゲームの多くは最初は無料です。しかし、ゲームを続けると課金されたり、有料アイテムの購入を求められたりするのが一般的です。熱中しすぎて気がつくと請求金額が膨らむことがあります。

国民生活センターによると、オンラインゲームに関する相談件数は2013年度に5924件でした。相談の42%は未成年者が関係するトラブルでした。ゲームの利用額が10万円以上という高額のケースも目立ちます。

トラブルで多いのは、子どもが親のクレジットカードを使うケースです。カードを無断で持ち出すなどして番号や有効期間をゲームのサイトで登録してしまいます。親自身がゲームをするのに利用した端末を、子どもが勝手に使い、残されたデータを再現してゲームすることもあります。

民法によれば、未成年者が契約した場合、後から取り消せる可能性があります。「契約を取り消すには大きく3つの条件を満たす必要がある」と片岡総合法律事務所の弁護士、高松志直さんは言います。(1)親の承諾を得ていない(2)金額が子どもが通常払える範囲を大きく超える(3)契約時に年齢などの虚偽がない――です。

最近のオンラインゲームでは、事前に本人の年齢を確認されることがあり、一定年齢以下だと課金に上限があることがあります。例えば子どもが年齢を20歳以上などと偽ってゲームを始めていた場合、「虚偽があったことになり、取り消せない可能性がある」と高松弁護士は話しています。

Aさんの例でも、これにあてはまるなら契約取り消しは難しいかもしれません。子どもが無断で使ってしまったクレジットカードの支払い義務は親が負うことになります。「通常は会員規約で本人が負担すると決められている」(日本クレジット協会)そうです。

実際のトラブルでは、ゲーム会社などと交渉し、請求された全額を負担せずにすむケースもあるようです。ただし、子どもの年齢や請求額、利用状況などにより、最終的に合意する負担額は「ケース・バイ・ケース」(国民生活センター)となります。

トラブルを防ぐにはカードやカード情報の管理を徹底することが第一です。ゲーム会社によっては簡単にカード決済ができないようパスワードを設定できるなどの対策を用意しています。子どもと課金ゲームの仕組みについて話しておくことも重要でしょう。

[日本経済新聞朝刊2015年3月11日付]

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