お金の課題山積の30代 人生が大きく変化世代別にクリアすべきお金のテーマ(2)

今月は「世代別にクリアすべきお金のテーマ」と題して、20代から60代までお金の課題をまとめます。お金のテーマを整理することは、バラ色老後にたどりつく道すじづくりにつながります。今週は人生がおそらく一番変化する時期、「30歳代」にスポットをあてます。

30代は人生が多様化する10年である

30代は「人生の多様化」が具体的な形で見え始める10年です。変化も大きい時期にあたります。この10年間をどう乗り越えるかで、40歳以降のビジネスキャリア(20~25年ある)と、20年以上のセカンドライフの方向性が見えてきます。

40歳になって同窓会に出席すると、同じテーブルに「独身者」「新婚間もない人」「結婚約10年」といった3者が同席します。まったく違う環境です。

久しぶりだねと会話を始めると、子どもが「生まれたばかり」という人もいれば「もう中学生だよ」という人もいます。「とうとう家を買ったよ」という人もいれば「まだまだ賃貸生活」という人もいます。

大学当時は同じような生活水準で遊んでいた仲間が同じ年度に卒業したはずなのに、30代で人生がどんどん変化していくのです。

当然ながらライフイベントはお金の問題でもありますから、マネープランでも30代は人生が多様化する時期ということでもあります。

稼ぐ力も40歳までに大きな差がつく

同窓会の話題にはなりにくいものの、「稼ぐ力」の差は40歳のころには明らかになっていきます。ざっくり年収を分けて「500万円以下」「500万~600万円台」「700万円以上」という違いは40歳時には当たり前になってきます。

30代は年収が大きく変わる時期です。30歳と40歳で年収がまったく変わらないということはあまりなく、一般的にはこの10年で増えるでしょう。

主査、主任、課長補佐、課長、グループリーダーなど呼び方は各社それぞれですが、新入社員当時より能力が高まった人は、昇格試験を受けるなどして、ステップアップします。肩書や職階級が上がるということは、年収が少しずつアップするということです。

早い人は20代後半からステップアップが始まりますが、近年の人事制度の傾向は「横並びは廃止する」というものです。同期入社が同じ年度に昇格するのではなく、優秀な人は早く、そうでない人は遅く昇格するのが当たり前になってきました。同じ会社の同期でも差がついていきます。

転職を真剣に考えるのも30代のテーマです。もし能力に見合わない給与しかもらえないなら、勇気を出してチャレンジする必要があります。いくつかの調査をみると、30代の5~7割は転職経験者だそうです。自分の能力を安売りして10年を過ごすと、40代と50代もそのまま低賃金に甘んじることになります。30代は自分の意思で転職できる最後のチャンスかもしれません。

いずれにせよ、自分の年収(夫婦の合計年収)に応じた生活設計を真剣に考えることになります。

結婚と子育てに踏み出すときのお金の課題

30代はビジネススキルで重要な時期であると同時に、プライベートでも重要な10年です。

ひとつは結婚です。平均初婚年齢は男性が30.9歳、女性が29.3歳(厚生労働省「平成25年人口動態統計月報年計・概数の概況」)。特に上昇しているのが30代の結婚比率で、10年前の約30%から約41%に高まりました(女性の初婚年齢)。

シングルで40歳を迎える割合が高いのも近年の傾向です。2010年の国勢調査では30代後半の男性の35.6%、女性の23.1%が未婚です。

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