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居場所は世界 でんぱ組.inc、アキバを飛び出す

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 初の日本武道館公演や、日清食品の「カップヌードル」などのCMにも起用され、2014年に大きく飛躍したでんぱ組.inc。2015年は代々木第一体育館2daysを開催した。ファン層はお茶の間に広がり、海外からのオファーも絶えない。アキバ文化の代表から日本のポップカルチャーの旗手へ。秋葉原の狭いステージから目指した大きな夢が、実現へ現実味を帯びる。

2008年に秋葉原のライブ&バー「ディアステージ」所属の女の子たちで結成されたでんぱ組.inc。個性的な曲と衣装、独特なメンバーのキャラクターで徐々に注目を集めた。今ではアイドルの枠を飛び越え、日本のポップカルチャーを代表するグループとして海外からのオファーも多い。

2015年に入っても勢いは止まらず、2月には代々木第一体育館でワンマンライブを開催し、3rdアルバム『WWDD』を発売。2014年からの歩みとこれからの活動について、相沢梨紗、古川未鈴(みりん)、夢眠(ゆめみねむ)、成瀬瑛美、最上もが、藤咲彩音の6人に話を聞いた。

チーム全体として「伸びしろ」ができた2014年

――2014年を自分たちで振り返ってみると、どんな年でしたか。

相沢:すごく挑戦した、挑戦できることが多かった年だなと思います。メンバーもそれぞれに活動していたし、でんぱ組.incっていうチーム全体としても、伸びしろみたいなものができた1年でした。一方で、初めてのことが多かったので、今までにない大きな責任感を感じたり、緊張したりも増えたかなと思います。

最上:お茶の間のみなさんが知っているような番組にも出させていただけたので、そういうチャンスを1個ずつものにして成長していきたいなって。大きな舞台とかテレビに出演したのを見てくださったファンの方から、「いつも通りでよかった」って言っていただけました。緊張しながらも、自分たちを出せていたのかなと思います。

成瀬:『カルチュラサークル』(フジ系)とか、コントっぽい番組に出させてもらうことも増えました。私としては、でんぱ組.incでやりたかった方向性なのでうれしいです。狙っていた方向に球を打てたな、という気持ちはあります。

最上:フジテレビさんでは『でんぱジャック』という、地上波の冠番組も初めてやらせていただいて。「今まではライブでしか見られなかったけど、テレビで見られてうれしい」っていう感想を、1年を通していただきました。

成瀬:あとは、「オタク」という分かりやすい切り口で取り上げていただくことも多くて、ありがたかった部分もあります。以前はオタクといったら、ちょっとイロモノっぽく扱われることが多かったんですよ。でも最近はコスプレが一般の人にもはやったり、アイドルを好きな女の子が多かったりして、オタクじゃない人からも優しくしてもらえるようになったというか(笑)。それで「普段は何しているの」とか「でんぱ組.incのライブってどんな感じなの」とか、興味を持ってくれるようにもなったかなと思います。

――ライブのお客さんに変化はありましたか。

夢眠:夫婦の方とか、カップルの方も増えました。あとは、ちびっ子が来るようになりましたね。しかも、コスプレイヤーが結構いるんですよ。ちっちゃい未鈴ちゃんとか、ちっちゃい梨紗ちゃんが。

相沢:特典会でチェキを撮りに来てくれたりして、すごくかわいい。私は、その様子を見るとピンキー(藤咲)のことを思い出す。ピンキーのちっちゃい頃って、こういう名物コスプレイヤーで、しかも好きでやっている子として人気があったよなというのを覚えていて。

藤咲:うん、そんな感じ。小さなお客さんは「応援したい」とか「本当に好き」っていう純粋な気持ちがあって、昔の自分を見ているような感覚がすごくありますね。あの頃の自分も、とにかく好きという気持ちで没頭して、何も考えずにやっていたから。日常生活を過ごしているとトキメキみたいな気持ちがどんどん過ぎ去っていきがちなので、その心は忘れちゃいけないなって思いますね。

自然体なのに個性が際立つ

 藤咲のコスプレなど個々のメンバーが、アイドルらしからぬマニアックな趣味を持つのも特徴で、グループの個性を際立たせる。

――自分の個性の表現方法は考えていますか。「キャラ立て」を頑張るアイドルも多いですよね。

相沢:キャラをプロデューサーさんが設定したりするアイドルさんもいるかもしれないんですけど、うちにはそれがないんですよね。そういう意味ではセルフプロデュースなのかもしれませんね。

古川:そもそも私はあんまり自分のことを個性的だって思ってないんですよ。たぶん、みんなそうだと思うけど。そのまんまでやっていて「個性的だ」って言ってもらえているわけで、よくそこで違和感を覚えるんですけどね。「別にそんな個性はないけどな」って。

夢眠:他のアイドルさんと比べて、楽曲だったり、声とかだったりがちょっと珍しい感じということで言ってくれているのかもしれないですよね。そう考えると、自分を個性的に見せるためのセルフプロデュースはしてないですけど、自分では一応「夢眠ねむ」っぽい声を出す日もありますね。

成瀬:例えば何か発言をする前にフィルターがあって、「あ、これは自分が言わないことだな」みたいにふるいにかけることはあります。ツイッターでつぶやく時とかも、送信ボタンを押す前に「これ、えいたそ(成瀬の愛称)が本当に言うのか?」みたいに葛藤して、「これはえいたそっぽいな」っていうのだけ送信ボタンを押したり。

夢眠:そう、最初から作り込んでいるわけじゃないんですけど、「夢眠ねむ」としてどうかっていうのはやっぱり考えますね。それってでんぱ組.inc全体としても同じですよね。結構何でもやるグループって思われがちなんですけど、必ずしもそうじゃない。やっぱりアキバだったりオタクだったりということに、やけに強いポリシーを持っちゃっているところもあるし(笑)。「オタクはそういうことは言わないです」とか言っちゃうようなこだわりが強い。

最上:ぼくも以前「ネトゲ廃人」ってキャッチフレーズのように書かれたことがあるんだけど、そもそもネトゲ廃人っていうのは、自分から言うものじゃないし、ぼくはむしろ、廃人と呼ばれる人たちに憧れてたんです。だから自分から「ネトゲ廃人です」って言いたいわけでもなかった。でも、他人からしてみれば、「ネトゲ廃人の最上もが」って書いてあったほうが分かりやすいとは思うんですけどね。

夢眠:私も別に、「サブカルアイドル」のつもりはないんだけど、そういうふうに書いてあったりするので「ヤバい!」って思うことがある。だけど、やっぱりそこは難しいですよね。商品としては、説明書がないと分からないから。

最上:そういう分かりやすいところをきっかけに知ってもらって、ブログを読んだりして、本当の自分たちを知ってくれたらいいなとは思うんですけど。

『紅白』を目指すメンバーも

――知名度が上がっている中、今後してみたい活動はありますか。

古川:明確な目標はないんですけど、どれも今しかできないことだから、一個一個を全力でやっていきたいですね。ライブも、人の記憶に残るようなものにしたいと思っていますし。みなさんに伝わるような何かをできればって。個人的には、私は何かを自分で企画するのとかが本当に苦手なので、2015年は逆にそういうことを少しはやっていきたいんですが。

相沢:私はやっぱり、アニソンを歌いたいですね。ソロでも、でんぱ組.incでも。アキバの文化みたいなものをずっと背負っていきたいなと思っているので、やりたい気持ちが前からある。

最上:ぼくも、前から言っていることですけど、「でんぱ組.inc」っていうジャンルにしたいという気持ちが強いです。ロックフェスに出させていただく機会も増えたし、バンドさんとツーマンをすることもあった。そこで、音楽っていうものには、本当は境界がないなということを実感したんです。みんな漠然としたイメージで「私はロックなら聴くけど、アイドルは好きじゃない」とか考えるじゃないですか。でもそういう垣根を、でんぱ組.incだったら、もしかすると壊せるんじゃないかなって思ってて。アイドルというジャンルの中だけで語られるんじゃなくて、「でんぱ組.incって面白いね」というふうに聴いてもらえたらいいなと思うんです。音楽って、別に楽しければそれでいいと、ぼくは思ってるから。

藤咲:私は、2014年は学業が終わって仕事一本になったので、コスプレとか自分の趣味もお休みしてちょっといろいろ考えたんです。「何をすべきか、どうやったら自分の将来につながるか」って。2015年はそうやって考えたことを実行していこうかなと思っています。例えば、もともと走るのが好きなのでマラソンをやりたいなと思っていて。今もステージ上で走り回ってるし、それをもっと鍛えたら自分の可能性が広がるんじゃないのかなと思ってます。あと、マラソンは自分との戦いなんですよね。そこが好きなんですよ。

夢眠:メンバーそれぞれがやりたいことがかなうといいな。えいたそがバラエティーに出てくれたり、ピンキーが走ったり、梨紗ちゃんが声優やってくれたらいいなと思うし、それぞれの活動を経て、また6人が集まった時に全力を出せるようになればと思う。個人的には番組でMCをさせていただくことが増えてるので、私はトークを頑張りたいなと思っています。6人全員で出て行った時に、それぞれのメンバーの面白さをもっと伝えられるようになりたいなと前から思っているので。

――グループ全体として、次に目指したい目標はありますか。

古川:メンバー各自にはあると思いますけど、グループとして決めているわけではないですね。個人的には、『紅白歌合戦』に出たいなと思っています。やっぱり「紅白出たよ」って言ったら、おじいちゃんおばあちゃんにまで分かってもらえるので。

夢眠:『紅白』はもちろん「音楽番組に出たいね」みたいな話もしてますね。実は、あんまり音楽番組に出てないんですよ。なので「我々、音楽やっていますよ!」ってアピールしたいなって。

アルバム『WWDD』では新味に注目

 新作アルバムの『WWDD』には、オリコンチャート3位となった『サクラあっぱれーしょん』のような、彼女たちらしいにぎやかな曲だけでなく、『イロドリセカイ』『ブランニューワールド』といったメロディアスでJ-POPを思わせる曲も収録されるなど、今までにない一面を見せている。

――ニューアルバム『WWDD』は新曲も多く、音楽性の高い内容になっていますね。

夢眠:今回のアルバムは本当にバラエティーに富んでいて、新曲もそれぞれに違った方向性ですね。今まで2枚のアルバムを出しているんですが、どっちもベストっぽい内容だったので、今回は初めてのスタンダードなアルバムの作りになっていると思います。

古川:アルバムでしかやれないような曲も何曲か入っています。例えば『イロドリセカイ』とか『ブランニューワールド』とかは、シングルとして出すっていうイメージではないと思う。「あまり自分のクセは出さずに、ガーンと歌って」と言われたので、もしかしたら、ちょっといつもと違う声が聞けるかなと思います。

――シングル『W.W.D』で描かれたような、自分たちの内面を掘り下げるような方向性は少し控えめということですか。

夢眠:控えめっていう印象は全くないですけど、ただああいう曲は必要に迫られて出てくるものなんですよ。今私たちがこれを歌わないとまずいぞと思ってくれたみなさんに渡される曲でもありますし。だから、またそれが必要になったら出てくると思います。

成瀬:ただ新アルバムの曲にも、今の私たちの気持ちが出てるものがあると思いますよ。例えば『ブランニューワールド』とか『イロドリセカイ』は自分とリンクする部分がめちゃめちゃあるので、そのへんの曲で感じてもらえるんじゃないかなとは思います。

相沢:歌の面でも、気持ちの面でも、でんぱ組.incがまた一歩ずつ強くなっていけたらなという願いも込められていると思います。明るく元気に2015年はやっていきたいなと。ポジティブに。

夢眠:でも、ポジティブって、でんぱ組.incが言ってもうさんくさいですよね。

最上:頑張らないとすぐネガティブになっちゃうので「今年は明るくいくんです!」って、会った人にめっちゃ言っています(笑)。

(ライター さやわか 写真 佐賀章広)

[日経エンタテインメント! 2015年3月号の記事を基に再構成]

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