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シンガポール、女性起業家引きつけるアジアへの入り口

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NIKKEI STYLE

 シンガポールに女性起業家が集まり始めている。政府の手厚い支援などビジネス環境の良さに加え、女性が働きやすい街のサイズや、アジア各国への近さも魅力だ。

「シンガポールでは新会社の登記や納税がインターネットで簡単にできる。雇用支援など政府の後押しも手厚い」。イベント告知やチケット販売を主催者がネットで直接手掛けられるサービスを運営するオリノコ・ピーティックス(東京・渋谷)の共同創業者、竹村詠美さん(46)は話す。日本で必要な煩雑な手続きが、不要というわけだ。

外資系企業でキャリアを積み、アマゾン・ドット・コム時代の同僚と「自分たちのサービスを作りたい」と2007年に起業。13年アジア進出のためシンガポールで現地法人を立ち上げ、事業責任者となった。

2人の子どもも共に移り住み、事務所の選定から現地スタッフの採用、事業拡大まで手掛けた。創業時の日本を上回るスピードで成長、現在は現地スタッフだけで運営できるようになり、月の3分の1をシンガポール、残りを日本で過ごす。

アジアで人気の「セルフィー(自撮り)」写真。自分の写真に吹き出しを付けて送り合うコミュニケーションアプリ「Koala」を運営するシナモンはシンガポールに本社を置く。最高経営責任者(CEO)の平野未来さん(31)には、同社は2度目の創業だ。

情報科学を専攻した東大大学院時代にITベンチャーを立ち上げて11年、ミクシィに売却した。その資金を元に12年、シナモンを起業。IT起業家の視線が米国シリコンバレーに向く中、あえてシンガポールを選んだ。

「写真でコミュニケーションするのは20代が中心。今後、若年人口の増加が見込める東南アジアがターゲットになる」。アジア全域から人と資金が集まり、英語でビジネスができる。外資規制がなく外国人が起業しやすい環境も背中を押した。

約10人の開発チームをベトナムに、マーケティングチームを台湾に置き、アジア展開を急ぐ。「次に起業するとしてもシンガポール。教育格差などアジアの問題を、ITで解決したい」

シンガポールの法人税率は17%と日本(30%超)を大きく下回る。同地の新興企業への投資マネーは13年に17億ドルに達し、日本や韓国を上回ったという。「シンガポールで成功するとアジアの他国から声がかかる『ショーウインドー効果』もある」(日本貿易振興機構シンガポール事務所次長の小島英太郎さん)

街の狭さも利点だ。「家族との夕食後に、ビジネスイベントに参加できる」(竹村さん)。公共交通が張り巡らされ、タクシーも安価。住み込みで家事や育児を手伝うメイドも多い。

「起業家にはビジネスのことをじっくり考える時間が大切」とスペイン人のメリ・ロジックさん(43)は語る。シンガポールでは家事や事務手続きに煩わされずビジネスに集中できるという。

スペインで大学院を修了、オンライン書店などを経て03年アメリカン・エキスプレスに入社した。ロンドン、香港に続いてシンガポールに赴任し、国際戦略部門のディレクターを務めた。起業は11年。アメックスを辞職し、離れた場所にいる家族がゲームなどを通じて交流するアプリを開発・運営するクオリティ・タイム・ラボを創業した。

シンガポールで働く夫に加え、長男(7)長女(4)の4人家族。起業後、働く時間は長くなったが、自宅での仕事が可能になり家族と過ごす時間は増えた。「スカイプやメールで会議をこなし、子どもの学校行事に参加できる」と話す。

キャリア女性の交流組織運営、アセナ・ネットワーク・シンガポールを起業したジーナ・ロメロさん(39)は、英国人の父とフィリピン人の母の間に生まれた。大学卒業後、07年までブリティッシュ・エアウェイズで客室乗務員を務め、その間2人の息子を出産。産休中の02年、夫と中古のパソコンを仕入れてネット競売で販売を始めたのが最初の起業だ。

その後、夫が取引先のIT責任者に就任、ロメロさんが経営を担った。三男の出産直前に夫のシンガポール赴任が決まり、10年に家族4人で移住した。数カ月専業主婦生活を送ったが「退屈で耐えきれなくなった」。そこで、キャリア女性に特化した交流組織を自身で運営しようと11年9月に起業した。

シンガポールの良さを起業のしやすさに加え「東洋の儒教的精神と西洋の合理性が調和している点」と語る。

ただ、シンガポールにも課題はある。失業率は2%前後と低く、雇用はタイトで人件費もかさむ。家賃も上昇傾向にある。人口は540万人と少なく「投資家が求める高成長、高利益を実現するには市場が小さい」(ロメロさん)。起業家にとってシンガポールは、事業立ち上げとアジア進出の橋頭堡(きょうとうほ)としての位置づけが強いようだ。(松本史)

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