玄関ドアをスマホで制御 来客に応じて自動解錠

日経PC21

モノのインターネット化という考え方がある。さまざまなものをネットに接続することで、利便性を高めていこうというものだ。インターネット・オブ・シングズ(IoT)と呼ばれる。

ここに来て、IoTの劇的な効果を予感させてくれる製品が米国で登場した。玄関ドアを制御するスマートロックだ。スマートロックとは、物理的な鍵なしで、ドアの施錠/解錠ができる錠前のこと。中でも「オーガスト」という製品が注目を集めている。

オーガストは、錠前の室内部分の部品と交換する形で取り付ける(図1)。ユーザーはクラウド上のサーバーにユーザー登録し、専用アプリをスマートフォン(スマホ)に導入する。

図1 IoTの新顔として発表された「オーガスト」は、玄関ドアのロックをクラウドから制御する製品だ。錠前の室内部分の部品と交換して取り付ける。電池で動作するので、停電時に締め出される心配もない。ブルートゥースで、訪問客のスマホと通信する

ユーザーが帰宅すると、オーガストはスマホ内のアプリを認識して帰宅を検出。自動的にロックを解除し、ドアを閉めるとまた自動的にロックする。外出時も同様だ。わざわざスマホをポケットから取り出す必要はない。

中でも便利なのは、知り合いや修理業者などの出入りの際、今までとは比較にならないほど手間がかからない点だ(図2)。あらかじめ訪問者を登録すると、訪問者側のスマホに専用アプリのダウンロードを含め、訪問方法の指示が送られる。訪問者がドアの前まで行けば入室を許可された人として認証され、ドアが自動解錠される仕組みになっている。

図2 家のオーナーが訪問客を登録し(1)、訪問客が専用アプリを導入するなど準備をしておけば(2)、来訪時には自動的に訪問客を認証して、玄関のロックを解除する(3)~(6)。来訪時に在宅している必要も、鍵を玄関脇の植木鉢に隠しておく必要もない

ユーザーにしてみれば、信頼できる相手であれば、留守中でも家に入ってもらうことができる。訪問時間には必ず自分が家にいられるように仕事の予定をやりくりするといった、煩わしいスケジュール調整から解放される。日時を限定して許可することもできるし、出入りの記録が通知される点も安心だ。

(ライター 瀧口範子)

(日経PC21 2015年4月号の記事を基に再構成)

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