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女性は「ないから管理職」? 未婚4割・子あり3割

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NIKKEI STYLE

「管理職に女性を」とのキャッチフレーズが企業社会に広がる。ただ、家事・育児など家庭での責任も負ったままでは管理職に就ける女性はそう多くない。「結婚していないから」「子どもがいないから」――私生活と引き換えに昇進昇格する"ないから管理職"は女性が望む姿なのか?

「最近年賀状が面倒くさい。近況報告に書くことがない」。大手流通会社で課長を務める石原アキコさん(仮名、44)は苦笑する。今年旧友から届いた年賀状には「上の子は中学受験です」「夫の転勤で引っ越しました」など家族の近況が添えられていた。ただシングルの石原さんは私生活で特筆すべき変化がここ数年ない。

こんなはずでは

現状のキャリアは想定外。就職時には彼がいて、数年働いたら結婚、寿退社するもくろみだった。でも仕事が多忙になって自然消滅。その後も縁がなかった。

会社最優先の「バリキャリ派」ではないが、任された仕事は手は抜かず、残業も辞さない。そんな姿勢が評価され、順調に昇進昇格してきた。数少ない女性管理職としてサクセスストーリーのような扱いを社内で受けるが心中は複雑だ。「実績を残せたのは、同期女子と違って結婚せず仕事に集中できたから。胸張って自慢できない」

結婚して子どもを持って職場では昇進する――男性では当たり前の人生設計が女性は難しい。労働政策研究・研修機構が2014年に発表した調査によると、男性管理職は約8割が子どものいる既婚者。女性管理職で既婚子ども有りは約3割にとどまる。未婚者は男性が1割に満たないのに女性は4割。家庭状況の差は歴然だ。

もちろん結婚も出産も個人の自由。結婚して子どもを持つライフスタイルだけが望ましいわけではない。ただ女性管理職の現状は自ら望んだ結果とはいい切れない。女性のキャリア形成に詳しい関西学院大学の大内章子准教授は「昇進昇格するには女性は男性以上の働きが求められる。そのために生活を犠牲にせざるを得ない。結婚や出産の機会を逃し、心の内に後悔を抱える女性管理職は少なくない」と指摘する。

「育児をしながら仕事で実績を上げる時代ではなかった」。金融機関の管理職、久保ナオミさん(仮名、41)は自分のキャリアを振り返る。既婚だが子どもはいない。

そろそろ子どもを、と考えていた30代前半。「任せたいプロジェクトがある」と上司に声を掛けられた。事業再編にかかわる重要な案件。なかなか巡ってこない、やりがいある仕事だ。ただプロジェクトは数年にまたがり、参加するなら途中で出産・産休は難しい。「ここが踏ん張りどころ。結果を出せば上のステップにつながる」と上司に言われ、子作りは先送りした。

上司の言葉通り、このときの働きが今の地位につながった。ただその後も子どもには恵まれなかった。もし仕事を断ったとしても子どもを授かった保証はない。「でももし断っていたら、管理職になっていなかったと思う」

「結婚したら、すぱっと会社を辞める」。12年課長に昇進した太田カズエさん(仮名、40)は言い切る。年上の男性部下も厳しく指導し、管理職として社内評価も高い。だから寿退社願望を話しても、上司や同僚は冗談だと聞き流す。でも太田さんは本気だ。

家庭との両立を

今は仕事が忙しければいくらでも残業できる。でも結婚したら家庭を犠牲にしてまで働きたくない。とはいえ家庭を理由に負担の軽い仕事を選びたくもない。「ここまで仕事を続けてこられたのは結婚していないから。キャリアと家庭の両立はできない」

13年の女性管理職比率は11.2%(総務省の労働力調査)。国は20年にこの比率を30%に高める目標を掲げている。しかし関西学院大の大内准教授は達成は難しいとみる。「結婚や子どもをあきらめなければ就けない管理職ポストは若い女性にとって魅力はない。結婚して子どもを産んでも普通に管理職になれる仕組みが必要だ」と強調する。

女性管理職の登用を進める企業は候補者を増やすためにキャリアアップとプライベートの両立支援に知恵を絞る。

「私的なことで会社に伝えておくことはありますか?」キリン傘下のキリンビールなどは2014年からキャリア面談の際に上司は女性社員に必ず質問している。あえて私生活に一歩踏み込み、希望を事前に把握し、人生設計を妨げないように人材育成する狙いだ。

21年に管理職など女性リーダーを現状比3倍の300人に増やす計画だ。「結婚・出産しても当たり前に管理職に就ける環境にしないと目標を達成できない」(キリン人事部)。まだ妊娠していなくても早く子どもがほしいと面談で伝えた女性社員には、スキルアップにつながる仕事を前倒しで経験させる。「先に成長しておけば出産・子育てによるブランクで後れを取ることはない」(同)

リクルートホールディングスはグループの28歳女性社員を対象にキャリア研修「Career Cafe 28」を毎年開く。28歳ともなると結婚や出産が視野に入ってきて、人生設計に悩みだす。研修では管理職のワーキングマザーとの座談会などを実施する。家庭と両立しながら昇進・昇格をどう果たしてきたのかを聞き、この先のキャリアプランの参考にしてもらう(編集委員 石塚由紀夫)

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