マネー研究所

Money&Investment

1%が後悔のもと 投信コスト、長期ほど収益に差 3つの費用、買う前に比較

2015/2/7

 投資の初心者向きとされる投資信託。購入する際に販売手数料、保有期間中は信託報酬など様々な費用が発生し、運用が長期にわたるほど収益に影響する。コストをよく知って、納得のいく投信選びをしたい。

 「同じ投信が別の証券会社では販売手数料が安かった。よく調べておけば……」。都内の会社員、川内孝志さん(仮名、46)はこう悔やむ。数年前に米国の低格付けで高利回りの「ハイイールド債」に主に投資する投信を大手証券で購入。手数料は3%だったが、その後に偶然みた中堅証券の販売資料では2%だった。「初心者なので、担当者から投信の仕組みを教わった。その対価だと思って割り切るしかない」と苦笑する。

 投信の費用は主に3つある。購入する際にかかる販売手数料、保有している間に毎日発生する運用管理費用(信託報酬)、売却して換金する際にかかる信託財産留保額だ。

 販売手数料は投信を販売する証券会社や銀行などに払う。申込額の数%程度が一般的だ。仮に手数料が3%の投信を100万円分申し込むと、3万円の手数料がかかる。

■異なる販売手数料

 ただ同じ投信でも手数料が証券会社や銀行によって異なることがある。例えば主に米国の不動産投資信託(REIT)に投資する新光投信「US―REITオープン」は大手証券で3%、大手銀行では2%の例がある。手数料をゼロにした「ノーロード」と呼ばれる投信もネット証券を中心に増えており、事前によく調べることが重要だ。

 投資家が投信を保有している間に負担するのが信託報酬。投信を運用する費用や投資家に送る運用報告書の作成費などに充てられる。一般的に投信の純資産に年0.3~2%程度をかけた額を日割り計算で毎日支払い、販売会社、運用会社、投信の財産を保管・分別管理する信託銀行の3者で分ける。

 信託報酬は同じ投信ならどこで購入しても同額だが、長期保有する場合は運用成績への影響が大きくなる。信託報酬が1%の投信を100万円で購入し、年4%で10年間運用したとすると、資産は約133万円になる。しかし信託報酬が2%の場合は約120万円で、13万円の差がつく。

 ファイナンシャルプランナー(FP)の神戸孝氏は「信託報酬はボディーブローのようにきいてくる」と話す。投資先が同じような投信が複数あれば、信託報酬を比較することが大切だ。

■運用方針によって差

 投信はどんな運用成果を目指すかによって、信託報酬が異なる傾向がある。運用成績が市場全体の値動きを示す指数(インデックス)の動きとほぼ同じになるようにする投信はインデックス型と呼ばれる。日経平均株価に連動させるなら日経平均を構成する銘柄と同じ銘柄を組み入れる。投資先の調査や銘柄の選別にさほど手間が掛からないので、コストが割安になる。

マネー研究所新着記事

ALL CHANNEL