スマホがパソコンの「鍵」に 離席したら自動ロック
ブルートゥースは、対応機器をワイヤレスで相互接続するための技術。多くのスマートフォン(スマホ)やパソコンが対応しており、ファイル転送やマウスやスピーカーなどの周辺機器の接続に使ったことがある人も多いだろう。
ブルートゥースの電波が届く範囲は、製品にもよるがだいたい10メートル前後しかなく、長距離では利用しにくい。その特性を利用し、ブルートゥース機器をパソコンの鍵として使えるフリーソフト「BtProx-Bluetooth Proximity Lock Utility」を紹介しよう。
このソフトは、鍵として登録したブルートゥース機器がパソコンから離れ電波が途切れると、パソコンを自動的に強制ロックできる。鍵に登録するブルートゥース機器はなんでもよく、スマホやマウスなどを鍵として登録できる(図1)。鍵として使うだけなら、ペアリングの必要もない。
まず、初期設定をする前に、鍵として使うブルートゥース機器が電波を発している状態にしておこう。次にソフトをダウンロードし、インストールする(図2)。ソフトを実行すると通知領域に常駐するので(図3)、そのアイコンをダブルクリックして設定を開く。
パソコン操作中でも強制的ロック
そこから、鍵として使うブルートゥース機器を選ぶ(図4)。あとは、パソコンがロックされるまでの時間を指定し、「Start」を押すとブルートゥース鍵が有効となる。初期設定では、ブルートゥース機器が検出できなくなってから、5分でパソコンをロックする。これを1分まで短くできる(図5)。
鍵に指定したブルートゥース機器がパソコンの周囲にある場合、通知領域にはデバイスを発見したメッセージが表示され、アイコンはオレンジ色で表示される。鍵に指定した機器がパソコンから離れると、接続が切れたメッセージが表示された後、ロックされるまでの時間が表示され、アイコンは赤色に変化する。この状態になると、設定で指定した時間後に強制ロックがかかる(図6)。
スクリーンセーバーでロックする場合と違い、パソコンを操作中でも強制ロックされるので注意しよう。強制ロックまで残り10秒を切ると、カウントダウンが画面に表示される(図7)。強制ロック動作を解除するには、鍵に指定したブルートゥース機器をパソコンに近づけるか、通知領域のアイコンを右クリックしてメニューを開き、強制ロックの中断を選ぶ(図8)。ロックされたパソコンを解除するには、ウィンドウズのログイン画面でパスワードを入力する。
フリーソフトでは、ロックは自動でできるが解除は手動だ。それが面倒なら、「BSBT4PT02BK」のようなブルートゥースセキュリティーカードと呼ばれる専用の周辺機器を入手しよう。このカードはパソコンから離れると強制ロックされ、パソコンに近づくとロックを自動で解除できる。
(日経PC21 田代祥吾)
(日経PC21 2015年3月号の記事を基に再構成)
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