老後を占う高齢者住宅 料金やサービスのキホンネット検索や口コミも参考に

健康や体力に不安を感じる高齢者やその家族にとって、身の回りの世話や介護サービスが付いた住宅は、安心して暮らすうえでの選択肢になる。最近はインターネット上で有料老人ホームなどを検索できるサイトが増え、口コミを含めて情報が得やすくなってきた。建物の立地や規模、介護体制などが料金にどう影響するのか。いざという時のために物件選びのモノサシを頭に入れておきたい。

「スタッフのサービスにばらつきがあり、改善が見られない」「食事が粗末」「週1回、買い物と散歩に連れて行ってくれると聞いていたのにあまりない」。これらはリクルート住まいカンパニー(東京・千代田)が昨年12月に立ち上げた検索サイト「SUUMO介護」で高齢者住宅ごとに紹介されている、入居者やその家族からの声だ。

■利用者の本音は…

高齢者向け住宅は全国で急増しており、物件選びにあたって口コミ情報は貴重。同サイトは主に東京都内の物件を対象に「利用者の声を知りたいというニーズに応える」(川本広二執行役員)ため、アンケートを通じて集めた評価を掲載する。これまでにメッセージや木下の介護(東京・新宿)など約15の事業者と契約し、掲載物件の数は100ほどだ。

グリーも昨年8月、入居者の家族や物件見学者らの口コミ投稿を載せた検索サイト「介護のほんね」をオープン。これまでに約5千件が投稿された。有料老人ホームなどについては料金やサービス内容など基本情報を国が公開。これを基に「ホームズ介護」(運営会社はネクスト)といったサイトが発達してきた。

地元で探すなら介護保険のケアマネジャーなどが相談に乗ってくれるが、遠くても構わないという場合、ネットで検索してみるのが第一歩。数多くある物件の中からおおまかな地域やサービス内容によって物件を絞り込むことができる。

もちろんそれだけでは不十分だ。「難しい専門用語が出てくるし、料金が高いのか安いのかも判断できない」。都内で一人暮らし、いずれは自宅を売って高齢者向け住宅に入るつもりでいる大川洋子さん(仮名、75)は話す。高齢者住宅にはそもそもどんな種類があるのか、適正料金はいくらかもわからず困っている。

高齢者住宅は国の基準により複数の形態がある。食事や身辺の世話をしてもらいながら暮らすのが有料老人ホーム。このうちいわゆる「介護付き」は、介護保険サービスの費用負担が要介護度に応じて一律に決まっている。「住宅型」は集団で生活する面などで変わりはないが、介護保険サービスの費用負担が実際の利用状況により増減するという違いがある。

有料老人ホームでは「入居一時金」が必要な場合がある。5~7年ほどの家賃の前払いにあたり、金額は数百万~数千万円とまちまち。一時金なしの場合に比べて月額料金は安く、前払い期間を超えて長生きするほど総費用を抑えられる。

最近は賃貸借契約をベースとするサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)が増えている。法律で義務づけられた安否確認のほか、食事や介護などを提供しており、サービス面で有料老人ホームと大差ないこともある。サ高住は高額の一時金は不要だが、家賃2カ月分ほどの敷金が必要になる。

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
注目記事
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし