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黄金時代迎えた米テレビドラマ 2015年の最新動向

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 海外ドラマの市場が再び活気づいてきている。一大ブームを巻き起こした『24-TWENTY FOUR-』の4年ぶりとなる新作がリリースされるのをはじめ、ハリウッドの映画スターやスタッフがテレビ界に進出した話題作が続々と日本上陸。人気作の顔ぶれも様変わりしてきている。その最新動向を解説する。

近年、米国のテレビドラマは「黄金時代」を迎えたと言われている。ハリウッドの映画スターやスタッフが次々とテレビドラマに参入したことや、ケーブル局やネット配信の台頭によって、斬新で個性的な作品をつくれる環境が整い、ハイクオリティーのドラマが次々と生まれているからだ。

また、映画界と同様、アメコミの映像化がブームとなったり、1シーズンの話数が短くなる傾向にあるなど、人気ジャンルやパッケージのあり方も変わりつつある。そうした変化の著しい米国テレビ業界について、2014年の話題作を振り返りつつ、2015年の新潮流を6つのキーワードで読み解いていこう。

【1:キャスト】 大物映画スターのテレビ進出はさらに盛んに

映画界の大スターがテレビシリーズの主演を務める傾向は、今後も強まりそうだ。すでに『ハウス・オブ・カード 野望の階段』のケヴィン・スペイシー、『レイ・ドノヴァン』のジョン・ボイト、『アメリカン・ホラー・ストーリー』のジェシカ・ラングら、いずれもアカデミー賞に輝く演技派がレギュラーキャストとして堂々の存在感を発揮している。2000年代以降、映画界の大物プロデューサーや監督がテレビ界に本格参入するようになり、テレビドラマのクオリティーが格段に進化したことなどから、俳優にとっては映画かテレビかといった区別は大きな問題でなくなってきているのだ。

2014年に全米で放送された『TRUE DETECTIVE/二人の刑事』や『FARGO/ファーゴ』は、こうした傾向を象徴する作品と言える。前者は、2014年に『ダラス・バイヤーズクラブ』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したマシュー・マコノヒーと、おなじく映画スターのウディ・ハレルソンが共演。後者は、『ホビット』シリーズのマーティン・フリーマンと『スリング・ブレイド』でアカデミー賞脚本賞を受賞したビリー・ボブ・ソーントンが共演している。2014年のエミー賞の俳優部門の候補を見ても、前述のスペイシー、マコノヒー、ハレルソンに加えて『ニュースルーム』のジェフ・ダニエルズほか、まるで映画のアワードのような豪華な顔ぶれとなっている。

【2:クリエイター】 監督の世界観で統一され、ドラマは映画に近づく

スティーヴン・スピルバーグほか映画界のクリエイターが製作総指揮を手がける例が増えて久しいが、最近の傾向は大物監督自らが制作面に密にかかわるようになったこと。

2014年8月から全米放送されたクライヴ・オーウェン主演の『The Knick』は、映画監督を引退し、テレビに活躍の場をシフトすると公言したスティーヴン・ソダーバーグが製作総指揮と全話の監督、撮影を手がけて話題を呼んだ。米国ドラマの監督は分業制が基本で、1人の監督が全話を手がけるのは異例。だが、最近では『The Knick』のように、世界観の統一を狙って映画的な作りをするケースが目立つ。

『TRUE DETECTIVE/二人の刑事』もシーズン1全8話を映画『闇の列車、光の旅』の監督キャリー・ジョージ・フクナガが演出を担当し、ニック・ピゾラットが全話の脚本を1人で手がけた。それゆえ文字通り、映画のような作りとなっている。こうした作品が増えることによって、映画界の才能あるクリエイターがテレビに本格参入するモチベーションはさらに高まると予想される。

【3:エピソード数】 1シーズンの話数は短くなり、12話程度が主流へ

従来の地上波ドラマの1シーズンは24話程度。だが、半年間にわたりクオリティーの高いエピソードを続けるのは難しい。一方、ケーブル局の多くの番組やネット配信のオリジナル番組は1シーズン12話程度で人気を博している。

そうした流れを受けて、地上波でもコンパクトシーズン、ショートシーズンと言われる短い話数が増えている。拘束期間が短いため映画スターも起用もしやすい、ケーブル局のようなドラマ通向けの作風を試みやすい、という利点がある。

代表例には、ケヴィン・ベーコン主演で地上波としては残虐シーンが過激な『ザ・フォロイング』(FOX)などがある。2014年5月から放送された『24-TWENTY FOUR- リブ・アナザー・デイ』(FOX)は、従来通りのリアルタイム進行は同じだが、エピソード数は半分の12話。同シリーズのように、世界的に知名度が高く、製作費や宣伝費がかかる作品は、少ない話数でパッケージングして素早くワールドワイドにセールスを展開できる利点もある。こうした短い話数の話題作は今後も増える傾向にある。

【4:ジャンル】 映画界に続いてアメコミがブームに

映画界に続いてアメコミ・ブームはテレビ界にも波及。火付け役は2011年にThe CWで始まった、DCコミックスの人気キャラクター、グリーン・アローをベースにした『ARROW/アロー』のヒットだ。翌2012年には、ABCにマーベル・コミックスのヒーローが集結する映画『アベンジャーズ』から派生したドラマ『エージェント・オブ・シールド』が登場。こちらも熱心なファンを獲得して、現在はシーズン2が放送中だ。

この2本の成功を受けて、2014~15年シーズンは各局でアメコミものが始まり、テレビ界でも本格的にトレンドとなった感がある。先陣を切ったのはFOXの『GOTHAM/ゴッサム』。バットマン登場以前のゴッサム・シティを舞台に、若き日のゴードン刑事が相棒と共に街にはびこる悪と闘う犯罪サスペンス。放送前の批評家の下馬評は最も高く、ダークな世界観に、後に異形の者と化すペンギンやジョーカーの前身となるキャラクターも登場し、人間の心の闇に踏み込む大人向けのドラマを目指した作りとなっている。

The CWでは、同局の『ARROW/アロー』にも登場したDCコミックスのアメコミのキャラクターを独立させた『The Flash』が好調なスタート。NBCでは、DCコミックスの『Hellblazer』に登場するキャラクターに基づく『Constantine』が始まった。悪魔払いや黒魔術にも精通する探偵ジョン・コンスタンティンが主人公で、キアヌ・リーヴス主演の映画版でもおなじみだ。今後も、アメコミをベースにしたドラマの企画は数多くあり、『エージェント・オブ・シールド』のような映画との連動も増えるとみられる。

【5:サマーシーズン】 サマーシーズンを狙い、話題作を投入する新編成

従来、人気ドラマがシーズン最終回を迎える5月から、次のシーズンが幕を開ける9月までのサマーシーズンはテレビのお休み期間とされ、地上波では再放送が中心だった。だが、2000年代に入り、地上波の新作空白期間を狙ってケーブル局が新作を始めるようになり、特に『バーン・ノーティス』『ロイヤル・ペインズ~救命医ハンク~』などUSAのオリジナル番組が人気を博した。

近年では、夏はケーブル局の新番組や新シーズンの独壇場となっている。そこに地上波が巻き返しを狙い、ミニシリーズ扱いで新番組を投入。イベント的に盛り上げて放送するようになった。

成功例は2013年夏の『アンダー・ザ・ドーム』。2014年夏にシーズン2が放送され、シーズン3も決まってシリーズ化に成功。2014年夏には同じくスピルバーグが製作を手がけ、オスカー女優のハル・ベリーが主演のSFスリラー『エクスタント』も放送され話題を呼んだ。こちらもシーズン2が決定。この2つの成功例を受けて、地上波が夏場にミニシリーズ扱いで話題性の高い新作を始める新編成が増えそうだ。

【6:ネット配信】 第3の勢力として台頭、オリジナル番組が高評価

米国テレビ業界で地上波、ケーブル局に続く第3の勢力として台頭してきたインターネット動画配信サービスは、急速に勢力を拡大している。

2013年にエミー賞で、動画配信サービスの最大手ネットフリックスが全13話を一挙配信した『ハウス・オブ・カード』が、初めてテレビシリーズとしてエミー賞に作品賞としてノミネートされたことが話題となった。2014年は同作のほか、同じくネットフリックスからコメディー・シリーズ部門で新作『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック 塀の中の彼女たち』が作品賞ほかで候補となった。

もはやネット配信の作品が「テレビドラマであるか否か」といった定義の問題は過去のものであり、Huluやアマゾンなど、異業種がオリジナル番組を製作する傾向は加速する一方だ。また、これまでは地上波の人気番組の二次放送、再放送の権利の販売は、国内ではケーブル局が主な市場だった。しかし、最近ではネットフリックスが地上波やケーブル局の人気番組の再放送の権利を積極的に獲得しており、『ブレイキング・バッド』のスピンオフ番組で2015年放送予定の『Better Call Soul』など話題作の配信権利を獲得したことが報じられている。

地上波とケーブル局のライバル関係が激化する一方で、地上波とネットフリックスなどの外様勢力は急速に接近している。業界の勢力図はめまぐるしい速度で変化し続けている。

(ライター 今祥枝)

[日経エンタテインメント! 2015年1月号の記事を基に再構成]

日経エンタテインメント! 海外ドラマSpecial 2015[冬]号 (日経BPムック)

編集:日経エンタテインメント!
出版:日経BP社
価格:1,080円(税込み)

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