老後資金、貯蓄で足りますか 運用なしでは大違い低コスト投信などで分散投資

肌寒い日曜日の夕方。新衣紗と藤志郎がカフェでお茶を飲んでいると、待ち合わせしていたバーバラが入ってきました。どうやら鯛吉のピンチヒッターのようです。
大学で金融を勉強中の初野新衣紗(はじめの・にいさ=上)と父の藤志郎(とうしろう=中左)、母の利子(りこ=中右)、外資系証券の日本支社で働くアナリスト、バーバラ・スミス(下)

とうしろう お休みの日にすみません。利子に内緒で聞きたいことがあって。

バーバラ 私にコ・ク・ハ・ク?

とうしろう バ、バーバラさんのような美人に私なんぞが……。

にいさ パパ、卑屈過ぎ!

とうしろう 実は鯛吉君から老後資金で3000万円は必要と聞いたのですが、自分が60歳になるまでの10年でためられるかどうか心配で。

にいさ パパが運用でドカンと増やしたいと言ったら、鯛吉さんが運用は自分よりバーバラさんが詳しいって。

バーバラ 確かに自分の許容できる範囲でリスクをとって運用するのは有効ですね。例えば60歳までの10年間、月に5万円ずつ積み立てていくと年に60万円だから運用しない場合は600万円ですね。

とうしろう 計算早いですね。

にいさ パパが遅いの。

バーバラ でも例えば年に3%で運用しながら同じ額を積み立てていくと、10年で約700万円に増えます。100万円も違うんです。

とうしろう 3%なんて無理そうだな。

バーバラ 預貯金だけでは確かに無理です。でも1990年以降、日本株と日本債券、外国株、外国債券の4資産に均等に積立投資していたら、資産は円べースで累計投資額の約2倍になったという試算があります。年率で換算すると5.4%です。

にいさ 日本株のバブル崩壊や金融危機とかもあったのに、長期では増えたんですね。

バーバラ 外国の資産にも投資するには投資信託がやりやすいですが、コストがかかります。ただし最近は年に1%未満のコストで投資できるものも増えています。仮に年率1%のコストを引いても、年に3%というのは不可能ではないですよ。

にいさ 配分は今聞いたのと同じ25%ずつでいいの?

バーバラ フィデリティ退職・投資教育研究所の野尻哲史さんは「国内外の株と債券の4資産分散は一つの目安」と話しています。もっと若くてリスクがとれるなら、値動きのブレは大きいけれど長期では増え方も大きい株式の比率を高めるなど、自分なりに調整しましょう。

にいさ でも今後も価格が大きく下がる時期がありそう。

バーバラ 世界全体に投資していれば5年くらいで運用成績が回復することが多いので、投資をやめずに継続するのが大事です。

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