フード・レストラン

おでかけナビ

CCCが手がける本屋が作る街 「湘南T-SITE」探訪

2015/1/25

日経トレンディネット

2014年12月12日、神奈川県藤沢市に「湘南T-SITE」がオープンした。T-SITEは「TSUTAYA」を展開するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)が手がける複合商業施設で、2011年に開業した「代官山T-SITE」に続いて2カ所目となる。「本屋が作る街」をコンセプトに、書店を軸にさまざまなカルチャーやライフスタイルを発信しているのが特徴だ。

「湘南T-SITE」は辻堂駅と藤沢駅の中間にあり、バスで藤沢駅から6分、辻堂駅から9分。「藤沢SST前」で下車

代官山T-SITEは同社が「プレミアエイジ」と呼ぶ団塊世代前後をターゲットとしていたのに対し、湘南T-SITEは湘南エリアへの流入が増えている30~40代ファミリーに照準を定めた。「藤沢市の人口は毎年約3000~4000人ずつ増えており、最も多いのが0~4歳の子供をもつ35~39歳のファミリー。転入の理由を聞いたところ、『自然と海のライフスタイル』が65%を占めた」(CCC)という。

隣接する1号館と2号館は2階部分も通路でつながっている
3号館は車道を挟んで独立

同施設は藤沢市とパートナー企業が進める街づくりプロジェクト「FujisawaSST(サスティナブル・スマートタウン)」内にあり、約1000世帯が住む予定。まさに「本屋が作る街」となるわけだ。

■三越伊勢丹のコスメショップから電チャリ専門店まで、個性派テナント集結

1~3号館の建物を貫くように雑誌が並ぶ、全長110メートルの「マガジンストリート」をはじめ、建物内は吹き抜けが多く開放感がある

湘南T-SITEは「エンタテインメント」「暮らし(フード/ライフ)」「ファミリー」と異なるテーマで分けられた3棟で構成されており、「蔦屋書店」を核に30の専門店が出店。

アッシュコンセプトが手がけるデザイン雑貨ショップ「KONCENT(コンセント)」や三越伊勢丹のコスメショップ「イセタン ミラー」のほか、島根・石見銀山発のライフスタイルストアや電動アシスト自転車専門店など、ほかの商業施設では見られない個性的なショップが並ぶ。

全国の産地や企業と組んだものづくりを得意とするアッシュコンセプトの直営ショップ「KONCENT(コンセント)」。物販のほか、ワークショップなどのイベントも行っていくという
ラグジュアリーコスメショップ「イセタン ミラー メイク&コスメティクス」。10店舗目となる同店は施設全体のコンセプト「スローライフ」に合わせ、ナチュラル系のコスメやスキンケア・ボディケア用品が充実

島根・石見銀山に本店を持つライフスタイルストア「gungendo」
電動アシスト自転車専門店「モトベロ」にはカラフルでスタイリッシュな「電チャリ」が並ぶ

さらに代官山T-SITEと大きく異なるのは、書店の棚と専門店がシームレスに接続されていること。代官山では書店と専門店が独立した印象だったが、湘南では「旅」「暮らし」「自転車」をテーマにした書棚の横にそれぞれ旅グッズや日用雑貨、自転車の専門店があるといった具合だ。

蔦屋書店の「スローフード」コーナーにはオリーブオイルが並ぶ
書棚で食料品を販売

料理本の横には合羽橋の料理道具専門店「釜浅商店」のコーナー
アウトドア本コーナーの中にはアウトドアグッズも

旅本コーナーの横には旅のウエアやグッズのセレクトショップ「グローブウォーカー」
「暮らし」コーナーに雑貨ショップ「CLASKA Gallery&Shop“DO”」

TSUTAYAとカフェを併設した「BOOK&CAFE」で旅の本がよく読まれていることから、スターバックスコーヒーは旅行コーナーの隣に。その横にはカメラのキタムラのサービス端末があり、コーヒーを飲みながらプリントオーダーやフォトブック制作ができる

■すかいらーくの「次世代ファミレス」とは…

すかいらーくの新業態「THANKS ON THE TABLE(サンクス オン ザ テーブル)」。天井が高く、落ち着いた雰囲気。ソファ席が大半でゆったりと過ごせる

飲食関連も、東京のスローフードイタリアンレストランや、人気フレンチレストランの総菜店、新潟の「八海山」が手がける米・麹(こうじ)・発酵をテーマにしたショップなど個性的な専門店がそろう。

なかでも注目は、すかいらーくの次世代ファミレス「THANKS ON THE TABLE(サンクス オン ザ テーブル)」。三浦野菜や相模湾の魚など地元の食材をメインに使い、セントラルキッチンを使わずに店内で調理する。もちろん、入店を知らせるセンサーやスタッフを呼ぶブザーはない。「次の時代のファミリーレストランを模索すべく、原点に返った」(すかいらーく)。

朝食はパンケーキやグラノーラ、ランチは相模湾の白身魚を使ったフリット、夜は神奈川県産やまゆり牛のステーキなど、既存のファミレスとは一線を画す料理を提供。客単価はランチが1500~1700円、ディナーは2500円程度を想定している。欧米の邸宅のような落ち着いた空間なので、カフェ利用でもゆったりとくつろげそうだ。

東京・代々木にあるスローフードイタリアンレストラン「LIFE」とCCCがコラボしたイタリアンレストランカフェ「LIFE sea」
表参道の人気ベーカリー「パンとエスプレッソと」の姉妹店「midi a midi」

小田原の老舗和菓子店「菜の花」の和洋菓子と生活雑貨を集めた複合ショップ「菜の花ヴィレッジ」
東京・池尻の人気フレンチレストランが手がける総菜店「Table ogino(ターブル・オギノ)」は野菜も販売

(日経トレンディネット 山下奉仁)

[日経トレンディネット 2014年12月12日付の記事を基に再構成]

フード・レストラン 新着記事

ALL CHANNEL