マネー研究所

男の家計改善

要介護度「高い方が得」に潜む落とし穴

2015/1/19

日経マネー

 枝葉の節約もいいが、男なら太い幹の「構造」を知り、改善を考えるべし――。労働組合シンクタンクの生活経済研究所長野の事務局長を務める塚原哲氏が、アッパーミドル層の男性を対象に「骨太」の家計改善法を伝授する。8回目は、公的介護保険の「要介護度」について解説する。

 公的介護保険に関するニュースは、介護保険料の値上げや給付削減など、後ろ向きの話が多い。しかし、筆者は高く評価している手厚い制度だ。

■介護保険は9割引きのサービス

 介護サービスの自己負担額は原則1割、何と9割引きだ。例えば、在宅で介護を受けている人が今月5万円分の介護サービスを受ければ自己負担は5000円、今月36万円分の介護サービスを受ければ自己負担は3万6000円で済むという手厚さだ。

表1 要支援・要介護度別の区分支給限度基準額

 当然、誰もが際限なく利用すると財政が破綻してしまう。そこで、利用希望者を運営主体の市区町村が認定調査し、利用の可否を区分する。これが要介護・要支援の認定だ。

 「自立」と見なされる人は非該当とされ、全額自己負担になる。要介護・要支援と認定される場合でも青天井に利用できるわけではない。当然、適用を受けられる金額には上限が定められており、これを区分支給限度基準額という[注1]

 同基準額は要支援・要介護の度合いによって異なり(表1)、これを超えると原則として全額自己負担となる。例えば、要支援1であれば月5万30円、要介護5であれば月36万650円だ(大半の地域で1単位=10円。地方都市や都市部では若干高くなる)。

 たくさん利用したい人にとっては、高く認定されるとメリットがあるのは事実だ。

[注1]区分支給限度基準額が適用されるのは、訪問介護や通所介護などの在宅サービスのみ。特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった施設サービスは1日当たりの定額費用が定められており、利用者はこの1割を原則として支払う(部屋代や食費なども別途必要)。

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