ミツカンのお膝元、愛知県半田市が醸造で町おこし新施設開業にらみ、観光客増へ

半田市では来年、ミツカンが本社隣接地に「ミツカンミュージアム」を完成させる。旧カブトビール工場だった「半田赤レンガ建物」もリニューアルオープンする。半田市役所の食堂メニューに、ミツカンが提案する形で「醸すメニュー」を提供する計画もある。

半田市ではミツカンホールディングスが本社周辺を再整備中。2015年にはミツカンミュージアムを完成する(7月に完成した中間実験棟も外壁を黒塀にし、蔵が並ぶ周辺環境にあわせた)

半田商工会議所の小柳厚業務課長は「これを機に『醸』のブランド化につなげたい」と語る。将来的には「SUSHI―1グランプリ(仮称)」など醸造関連の全国的な食イベントの開催も検討する。

知多半島では霊場巡りも静かなブームになっている。「霊場巡りと日本酒をコラボレーションし、若い女性もとりこみたい」(半田市観光協会の松見直美事務局長)など新たなアイデアもつきない。松見氏によると現在、半田市の年間観光客は約100万人。これを倍にするのが将来の目標だ。

盛田味の館では盛田製品の販売のほか、料理も提供。盛田昭夫氏の功績の展示コーナーも(愛知県常滑市)
常滑市には盛田家ゆかりの建物が残る

水運が発達した知多半島では江戸時代に酒やしょうゆ、味噌・たまりなどの醸造業が栄えた。今年創業210年を迎えたミツカンホールディングスなど、日本を代表する食品メーカーも生まれた。

ミツカンがある半田市には、同社の創業一族が関わる中埜酒造がある。主力銘柄の「国盛」は地元では知られた清酒だ。

隣の常滑市は酒類や調味料製造の盛田(名古屋市)の創業の地にあたる。盛田はソニー創業者の故・盛田昭夫氏が15代当主を務めたことでも有名だ。

今でも常滑市の工場隣には「盛田味の館」という施設があり、商品の販売や料理を提供するほか、盛田昭夫氏の功績を伝える写真や映像の展示スペースもあり、観光スポットとなっている。

(名古屋支社 文 写真、小林宏行)

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