実際、長年の臨床経験を持つ栗原氏は、「糖質と一緒に脂質をとると、血糖値の急上昇を抑えてくれる」と言う。「パンにはバターやオリーブオイルをつけて食べる、かけそばではなく天ぷらそばにして、天ぷらから食べる。これだけでも、食後の血糖値の急上昇をある程度抑えることができます」(栗原氏)。

また、栗原氏は「酢にも血糖値の急上昇を抑える働きがあります」と説く。酢は、ラーメンやチャーハン、ギョーザ、春巻きなどの糖質の多い中華料理によく合い、卓上に置かれている。酢の物やピクルスなど酢を使った料理を最初に食べるのも良いそうだ。酢には高血圧や血中脂質を低下させる働きもあるので、生活習慣病の予防にもいいという。

「オリーブオイルや酢を小さい容器に入れて持ち歩き、外食時にふりかけて食べるのもお勧めの方法です」(栗原氏)。もちろん、油や酢をとったからといって糖質のとりすぎを帳消しにしてくれるわけではないし、やせるわけでもない。あくまでも適正な糖質量の食事を続けることが本筋である。

(文:川崎敦子=フリーエディター・ライター)

日経グッデイ編集部
Profile 栗原毅(くりはら たけし)さん
栗原クリニック東京・日本橋院長
医学博士。慶應義塾大学特任教授。前東京女子医科大学教授。東京女子医科大学病院及び同大学付属の医療施設に勤務後、2008年に開業。消化器内科学、特に肝臓病を専門とし、C型肝炎のインターフェロン療法に定評がある。早くから「糖尿病や動脈硬化につながるメタボの上流に脂肪肝がある」ことを提唱し、脂肪肝の治療や予防に力を入れている。
著書・監修書は『糖質ちょいオフダイエット 90日ダイアリーつき』(講談社)、『肝機能をしっかり高めるコツがわかる本』(学研パブリッシング)など多数。

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