「理想」をイメージ、目標を達成する手帳活用
手帳を買ったら 理想の姿を書き出そう
目標を達成したいと頑張っても、いつもうまくいかない…。だとしたら、それは"目標"を考えることに集中しすぎていることが原因かも。「まず『将来、こうありたい』という自分の理想像から考えましょう」。こう話すのは、「ぐるなび」でトップ営業として活躍し、現在は自己実現のためのセミナーなどを主宰する倉持淳子さん。
倉持さんは「『とにかく健康でいたい』など、自分が最良と思う姿を年に1回、手帳を購入したら考えてみましょう」とアドバイスする。まずは自分の最良の状態=「理想」をイメージ。理想を決めたら、それを実現するための方向性である「ビジョン」も考えよう。その2つが固まったら、実際にかなえたい"夢"を、100個目指して手帳に書き出す。「夢はどんな内容でも構いません。書くと実現への道筋を考えやすくなります」
夢の実現に向けて実行すべき行動が「目標」だ。毎月、自分のかなえたい夢を選んで、そのための目標を設定する。「本を10冊読む」「契約を5件取る」など具体的な内容にしよう。「毎月、目標を設定してきちんと振り返ってから、翌月の目標を設定する習慣がつくことで、理想に近づいていけます」と倉持さん。新しい手帳を買ったら早速、1~4のステップを実行してみよう。
必ず目標を達成できる手帳の書き方
新しい手帳を買ったら、早速、目標を書いてみよう。ステップ1~4の順番で進めて。ステップ3~4を毎月繰り返すことで、目標を達成し、自分の理想に近づける。
理想は「自分が想像する最もいい状態」、ビジョンは理想を実現するための方向性のこと。手帳を買ったら最初に書き出そう! 「周囲から信頼される人でいたい」などの理想を考え、そのために必要となる「ずっと仕事が続けられるスキルを身に付ける」などの実現の方向性を考えていこう。
理想やビジョンを達成するために「将来、実現させたいと思っている事柄」を"夢"として書き出そう。「いつか起業する」という大きなものから、「朝活を始める」という小さなものでもOK。「夢は100個を目指して書きしょう。難しいと思っても諦めないで考えることが大切です」
夢をかなえるために実行するべきことが「目標」。「あまり短期的だと、期間が短く達成するのがかえって難しくなってしまうので、目標は1カ月単位で考えるのがおすすめ」。毎月、自分でかなえたい夢を選んで、次の4つのポイントを押さえながら5~10個程度の具体的な目標を立てよう。
1. 達成までの道筋が見えるものを選ぶ
「『社長になりたい』など、すぐに達成できないものは目標には向いていません」。「参加中のプロジェクトを成功させる」など、手が届きそうな範囲にしよう。
2. 具体的な数値を入れる
目標は「達成したかどうかを判断できる内容にします」。「本を5冊読む」のように具体的な数値を入れたり、「イベントに参加する」など行動の可否で判断できる内容にしよう。
3. 確実に達成できる目標を一つ入れる
「1日20分お風呂に入る」など、少しの努力で達成できそうな内容を1つは入れておこう。「すべて達成できないと、落ち込む原因になってしまいます」
4. 自分の努力で実現できる
「人気セミナーの参加抽選に当選する」など、「運を天に任せるような内容は、目標にはなりません」。自分が努力すれば達成できる内容を、目標にしよう。
毎月、月末か月初に、目標を振り返り、翌月の目標を考えるための時間を取ろう。「おしゃれなカフェなど、前向きになれる場所でやりましょう」。目標を達成していたら、「『目標が簡単すぎた』と思わずに、『よく達成できた』と自分自身を褒めることもポイントです」。
この人に聞きました
エンカレッジリーダー。派遣社員、営業職などを経て、01年に「ぐるなび」入社。年間営業MVP、4年連続年間チーム達成記録などを樹立。09年に独立。著書に『これだけ!SMART 圧倒的に成果が上がる目標設定の技術』(すばる舎リンケージ)など多数。
(日経WOMAN 島田優子)
[日経WOMAN2014年11月号の記事を基に再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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