2014/11/27

わたしの投資論

■問題多くてもNISAは活用すべき

お金の価値は使い方一つで決まります。僕は若いころ、とにかくケチでした。喫茶店で彼女がクリームソーダを頼むのが許せなかったくらい(笑)。会話を楽しむ場所代として僕は一番安いものを頼んでいるのに、何でわざわざクリーム載せちゃうんだよと思っていました。いまでも無駄遣いはしませんが、使うべきときには使わなきゃいけないと思うようになった出来事がありました。

お金の価値は使い方一つで決まると語る

若いころ、たまたまセゾングループの重要な接待に末席として参加しました。そのときに使った金額がすごかったんです。ここまでやるのかと驚く僕に、竹内さんという当時のクレディセゾンの社長が「いいか、お金の使い方っていうのはこういうものだ」と教えてくれました。成果を得るために必要なお金を惜しんだら使ったお金がすべて無駄になる、だからうな重は梅でも竹でもなく松じゃないと意味がない、と。すごく勉強になりましたね。お金は使い方次第で無限大の価値を生むし、まったくの無価値にもなるということです。これはいまでも僕のお金の考え方の基礎になっています。

今年始まった少額投資非課税制度(NISA)は、制度としては問題も多いですが、それでも利用した方がいいですよと勧めています。非課税のメリットは国民に与えられた権利です。税率20%がゼロになるなんてなかなかないことなので、有効に活用した方がいいに決まっています。英国という手本がある以上、制度自体ももっとよくなっていくはずです。何より、僕がずっと言い続けてきた「生活者の手から本物の投資マネーを出そう」ということに国がようやく真剣に取り組んでくれています。業界としても「お得ですよ」「今年の枠がなくなっちゃいますよ」なんて目先のことばかり言わないで、制度の趣旨を誠実に説明すべきだと強く思います。

投資は、働くのと同じで社会貢献です。仕事の原点は、人を喜ばせたい、「ありがとう」と言ってもらいたい、驚かせたいという気持ちですよね。それが結果としてビジネスとしてのリターンを生むわけです。投資も、まったく同じ気持ちでビジネスを支えています。特に長期投資は、現在ではなく未来のためにお金を動かすことなので、次世代に向けた贈り物だといってもいいでしょう。投資というとゼロサムゲームで「利益を奪うもの」という感覚が根強いかもしれませんが、本当の意味での投資は圧倒的に「与えるもの」だと知ってほしいですね。

(聞き手は電子報道部 森下寛繁)

「わたしの投資論」は随時掲載します。
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