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婚礼用トラック・菓子まき… 尾張のハデ婚、最新事情

2014/11/26

トラックいっぱいに積まれた嫁入り道具、新婦の家で2階などからまかれるお菓子――。「3人の娘がいれば家が傾く」と言われるほど、結婚式にお金をかけるイメージのある尾張・名古屋。「ハデ婚」の代名詞、菓子まきに嫁入り道具という伝統は今なお、受け継がれているのか。少子高齢化を背景に結婚関連市場の縮小が続く中、「ハデ婚」事情の今を探った。
披露宴前に菓子まきをする新郎新婦(名古屋市昭和区)

晴天に恵まれた10月4日。サーウィンストンホテル(名古屋市昭和区)の結婚式場には、色とりどりのウェルカムドリンクときれいに盛りつけられた料理が並んでいた。新郎の黒岩功さん(30)、新婦の貴衣さん(24)が姿を見せると、着飾った2人と一緒に写真を撮ろうと友人らが集まってくる。披露宴前のよく見かけるシーンだが、新郎新婦が階段に並ぶと、普段の結婚式では見慣れないシーンが目に飛び込んできた。

新郎新婦の手にはそれぞれ、昔懐かしい駄菓子でいっぱいのカゴ。80人ほどの列席者がビニール袋を持って集まる。「お願いします」。司会者の一言をきっかけに、大きな弧を描いてまかれた駄菓子が、列席者の手に吸い込まれていく。尾張の伝統ともいえる「菓子まき」が始まった。

「こっちにも投げてよ~」。子どもや若者ばかりではなく、年配者までが手を振って跳びはねながら駄菓子を受け取ろうとはしゃぐ。高く投げ上げすぎた駄菓子がシャンデリアにあたったかと思えば、受け取りそこねて駄菓子がおでこにあたった列席者が苦笑い。会場は披露宴前とは思えないほど盛り上がった。

菓子まきの時間は5分ほどだったが、新郎の功さんは汗びっしょり。新婦の貴衣さんは功さんの汗をふきながら「自分が結婚したらやってみたかった」と満足げに笑う。

家の2階などから菓子をまく形態ではなく、結婚式場で行う現代仕様に変化。約4年前に結婚した愛知県春日井市の女性(31)は「2次会のときに菓子まきをしながら退場した」と振り返る。

同ホテルの真家英明総支配人(41)によると、「菓子まき」を始めたのは、開業当初の2007年ごろ。今や、人気イベントの1つになりつつある。本来は新婦の家の2階などから菓子をまく風習だが、階段と招待客が集まれるスペースさえあれば、菓子まきの雰囲気は味わえる。「菓子まきのために、階段のある会場を探した」という新郎新婦もいるほどだ。

少子化で婚姻組数そのものが減少する中、ホテルだけでなく、キャンプ場などを使った挙式など様式も多様化。カップル側の式場への要求水準が高まっており、「名古屋らしさで特徴を打ち出し、新郎新婦側の満足感を高める必要がある」(サーウィンストンホテル)ことが背景にある。

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