子供の投資教育向け貯金箱、口コミで人気広がる編集委員 田村正之

米国で爆発的に売れた子供のマネー教育向けの貯金箱が、日本でも静かなヒットになっている。円安株高・インフレ・年金不安などの環境変化を背景に、マネー教育に対する関心が高まっているようだ。

4つの使い道を考えながらお金を入れる「ハッピー・マネー・ピッグ」

商品は「ハッピー・マネー・ピッグ」。コインを入れる口が「SAVE(貯蓄)」「SPEND(使う)」「DONATE(寄付)」「INVEST(投資)」に分かれていて、それぞれ別の足の裏から引き出す仕組み。1個税込みで1727円。

子供はお金を入れるたびに「これは将来自転車を買うときに使うSAVE」「目先、ハンバーガーなどにSPENDするためのお金」「おかあさんと相談して困っている人に寄付するためのDONATE」など目的を考えるようになる。

米国のマネー教育会社が制作、百数十万個超を販売したヒット商品だ。日本では投資教育会社「I―Oウェルス・アドバイザーズ」(東京・渋谷)が昨年4月から輸入販売を開始、現在6000個弱の売れ行きだ。広告せず同社のホームページ(http://www.i-owa.com/happy-money/line-up.html)に掲載しているだけだが、口コミだけでじわり人気が広がっている。

「I―Oウェルス」の社長の岡本和久氏は外資系年金運用会社社長を経て現在は投資教育家。長期分散投資の啓もう活動などをしている。「子供の誕生・進学などの際にお祝い金と一緒に贈られたり、ファイナンシャルプランナーや学校がお金の教育に使ってくれたりしている」(岡本さん)

岡本さん自身「ハッピー・マネー・ピッグ」を使って「ハッピー・マネー教室」という子供向けのお金の講座も併せて実施している。講座を聞いた人たちからは「お金を稼ぐのは汚いことではなく、モノやサービスに対する感謝の表れであることがわかった」(中学2年男子)などという声が寄せられている。

岡本さんは「子供におカネのことをきちんと知ってもらいたいと思う親が増えている。年齢が若いうちにお金や投資、寄付などについて考える機会を持つことはとても大事」と話す。日本人はお金について考えないまま大人になってしまうことが多いだけに、子供向けマネー教育の広がりが期待される。

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