見た目を磨けば、「元気で長生き」まで手に入るかも日経BPヒット総研 西沢邦浩

エンターテインメント、トレンド、健康・美容、消費、女性と働き方をテーマに、ヒット案内人が世相を切るコラム「ヒットのひみつ」。いまを象徴するキーワードから、話題の理由、面白いワケなど、「ひみつ」を明らかにします。今回のヒットワードは【見た目と寿命の関係】。このところ「見た目は体の健康度合いや病状まで表す」といえそうな研究が続々と発表されています。

シワやたるみが少なく、ハリのある肌の人は、ある程度年をとっていても若々しく見える。例えば、弥勒菩薩像。若過ぎて見えることはないが、どの像からも年老いた印象は受けない。まさに年齢不詳の「見た目」をまとう。

見た目は中身と天秤(てんびん)にかけられることも多い。「人は見た目じゃなくて中身」と言われたら、見た目は“いいとは言えない”とみなされていると考えていいだろう。いずれにしても、見た目の印象は強く、その人を判断する重要な情報になっている。

それどころか、このところ「見た目は体の健康度合いや病状まで表す」と言えそうな研究が続々と発表されている。寿命すら、ある程度見た目に表れるとする報告もあるのだ。

ここに挙げた双子の写真では、どちらのほうが若く見えるだろう。

図1 左は双子のうち若く見えた方、右は年をとって見えた方の写真から合成

おそらく十中八九は、左と答えるのではないだろうか。この写真は、2009年末、英医師会雑誌BMJに掲載された、高齢のデンマーク人の双子387組を2001年から7年間追跡した研究から引用したもの(図1)。実は、平均70歳の双子10組のデータから作られた合成写真だ。

左は双子のうち若く見えた方の写真10人分から合成。右は年をとって見えた方の写真を基に作成したもの。評価者約40人が判断した見た目年齢は、左が平均64歳、右が平均74歳と、実年齢は同い年なのに、見た目年齢には10年も差が出た。

387組の双子たちのその後を追跡した7年間に計225人が死亡したが、双子のうち老けて見えた方が早死にする傾向があり、身体機能や認知機能も老けて見えた方が低かったのだ。[注1]

[注1]出典: BMJ;339, b5262, 2009
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肌のハリ・見た目年齢と、疾患リスクに関する日本の研