ずぼらでもOK 残高家計簿で貯蓄体質に第18回 残高家計簿

支出額をつかむのは大事

――かなりざっくりとした方法ですね。

「ずぼらな人はそもそも何もしていないわけですから、まず、さっくりと把握することが大事なんです。それに残高家計簿なら毎月の支出額もわかるんですよ。サラリーマンだと収入枠は基本的に給与のみです。給与の手取り額が30万円だとすると10月4日から11月2日の間には、『30万円+(183万8000円-171万1000円)』、つまり42万7000円使ったということになります」

――毎日、レシートを積み上げて電卓をたたかなくても、月1回の手間で1カ月の支出額が把握できるんですね。

「そうです。これを続ければ年間の支出額もわかります。年間の支出額がわかると、例えば、転職を考えている人なら、転職で収入が減ったときに自分は対応できるのかどうか、老後が心配な人なら、年金収入だけで暮らせるのかどうか、イメージできるようになります。もし無理だとなれば、じゃあ転職するのをやめようとか、もっと生活レベルを下げないと老後が厳しくなるという判断もできるようになります」

レシートで原因究明を

公認会計士・税理士の山田真哉さん

――支出が収入を上回ってしまった月があった場合は……反省するんですね。

「ただ反省するだけでなく、なぜそうなってしまったのか原因を突き止めなくてはいけません。そうしないと家計の改善につながりませんから。もし原因が、たまたま冠婚葬祭が重なって出費がかさんだからとか、今月は引っ越しで敷金・礼金を払ったからなどの理由なら、しょうがないでしょう。でもそうでないなら、そこで保管しておいたレシートや明細書をひっくり返して、何が悪かったのかをチェックするんです」

――ということは、1カ月分ぐらいはレシートや明細書を保管しておくべきなんですね。

「レシートはせめて1カ月分は保管しておきましょう。クレジットカードの明細書はできれば5年間ぐらいは保管してほしいですね。レシートを見返して、ああ、この高い服を買ったのが原因なのだなとわかれば、次の月はちょっと飲み会をセーブしようとか、高額の買い物は控えようとなります。原因がわからないままだと、ずるずるとマイナス収支を続けてしまうかもしれません。前の月の収支のマイナス分を手帳に書いておくと、強制力になりますよ」

――手帳に書くと心理的な効果もありそうですね。

「そうです。高い服を買ってしまって反省しても、思うだけなら人って1週間ぐらいで忘れてしまいますから」

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