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マンションを買うと結婚できない?

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いまや、アラフォー年齢でも"3~4人に1人"が独身「おひとりさま」の時代(2010年総務省「国勢調査」)。おひとりさまとして、どう生きるべきか? 不安や悩みを持つ人もいるはずです。マーケティングライターの牛窪恵さんが、ひとりの場面でも安心して生きられる力、「おひとり力」の向上について、様々なテーマを紹介・分析します。今回は「マンション購入」についてお話します。

マーケティングライターの牛窪恵です。弊社のスタッフたちが、アラフォー独女の「お宅訪問調査」を行なったときのこと。一見ジミに見える40歳前後のOLさんたちが、コツコツためた貯金通帳を見ながら、「そろそろマンションでも買おうかな」と口々に呟いていたのが、印象的でした。

「でも女性がマンション買うと、結婚できなくなると言うじゃないですか」と迷いを口にするのは、証券会社に勤めるA子さん(30代前半)。

確かに、昔からそんな噂が"お約束"のように言われてきたのは事実。本当にそうなのか、客観的に示すデータはまだないようですが、「結婚できなくなる」と言われる所以は、おもに次の3つでしょう。

1.「マンションを買う女性」というだけで、男子に「すごすぎる」と、引かれてしまうのでは?
2.持ち家があると、身動きがとりにくく、地方在住(転勤)の男子と結婚しにくいのでは?
3.快適すぎる空間でひとり暮らしすると、つい「ひとりのほうが楽しい」「まだ結婚はいいや」と感じてしまうのでは?

私がこれまでに取材した限り、1については最近、だいぶ変わってきた印象です。たとえば、あるニュースサイトが男子会員200人を対象に、「自分より収入の高い女子は、恋愛対象としてアリか?」を聞いたある調査でも、「アリ」と答えた男子が、なんと9割弱(86%)(13年 マイナビニュース調べ)。

マンション購入に関する男子への取材でも、「頭金をしっかりとためて無理のない返済計画を立てられるような女性なら、安心ですね」とか「頼もしい」といった声も、ポンポン飛び出します。

もちろん、持ち家があれば身動きがとりにくくなるのは確か。ある程度便利な場所に築年数が浅いマンションを買えば、その後、結婚や転勤で「売る」となっても、そこそこの値で売れるかもしれませんが、希望価格で買い手がつくとは限らないので注意が必要です。

マンションを買うにはいろいろなハードルがありますが、きちんと頭金をためているという前提で、まずはメリット面を見て行きましょう。

「これまで、マンション購入に関する私の講演を聴いてくれた女性の数は、7万2000人以上。幅広い方々のご相談も22年間受けてきました」と話すのは、女性のための快適住まいづくり研究会・代表の小島ひろ美さん。

同研究会に会員登録する人で、すでにマンションを購入した女性会員を見ると、30代が最も多く、約半数(49%)。20代女性も全体の1割を占め、「最も若くして購入したのは、22歳(年収325万円)の女性」とのこと。

経済的な負担はあっても、マンションを買った女性たちからは「気持ちに余裕が出た」という声も聞こえてきます。なぜでしょう?

いくつかの調査結果から、理由の一端が透けて見えます。たとえば少し前に、リクルートが首都圏の新築マンション契約者に対して行なった、ある調査(08年)。

これを見ると、シングル男性のマンション購入理由の1位、2位は「資産を持ったほうが有利だと思った」(34%)、「金利が低く買い時だと思った」(28%)と、資産運用や金利に関すること。

一方、シングル女性はといえば、4人に1人(24%)が「もっと広い家に住みたい(から)」と快適性を口にしたほか、約4割(39%)が「老後の安心のため」と、「このままずっと、ひとりかもしれない」との将来不安を見据えて、家が欲しいと考えている様子が分かりました。

もちろん、家ほど大きな買い物をするとなれば、資金計画や物件チェック、契約関連など、勉強・検討しなければならないことは山ほど。マンションを買うマイナス面についてもきちんと理解をする必要があります。

ファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんは、経済的に本当に安心できる「買いどき」を、「家族構成が固まって、頭金がたまったとき。シングル女性なら40歳前後がベストタイミング」と話します。

「20代、30代は、結婚・出産をする可能性が高く、頭金が十分でないまま購入に踏み切れば、ローンが自由な選択の足かせになるかもしれません。40歳前後になれば、頭金のための貯蓄もできて、シングルというライフスタイルの選択にも自信が持てる年齢です。それより遅い50歳前後だと60歳完済を目指すプランを選んだ場合、返済期間が十分に取れない心配も出てきます」

頭金はどの程度準備しておけば「安心」なのでしょうか。「ローン借入額を抑えるために、少なくとも物件価格の1割、できれば2割を用意しましょう。頭金ゼロは避けて下さいね。借りられる額と返せる額は違います」と深田さん。

「かなりの高収入のケースを除き、シングル女性は、『借入金2000万円+頭金』が物件価格の上限だと覚えておいてください。頭金と諸経費を払った後でも、不測の事態に備えて300万円は手元に残しておきましょう。繰り上げ返済せずに60歳までには完済したいですね。毎年の貯蓄は、将来の老後資金にしましょう。購入後も少なくとも年間50万円は貯蓄できるプランが基本です」

深田さんの指摘する条件をクリアした「安心できるローン」を組むことができれば、漠然とした不安感は確かに軽くなるかもしれません。

数年前にマンションを購入した、家電メーカー勤務のB子さん(30代半ば)は、「自分で家を買ってから『もう仕事は辞められないぞ』と、いい意味で覚悟ができた」と話していました。

もっとも、ここまで見ても冒頭の3、すなわち「快適すぎる空間でひとり暮らしすると、つい『ひとりのほうが楽しい』と感じてしまうのでは?」の懸念が残ります。これについては、どうなのでしょう?

これは、国の第三者機関の調査から、見えてくる部分があります(10年 国立社会保障・人口問題研究所調べ)。たとえば、同調査の「結婚を考えたとき気になること」の質問。女性の18~24歳、25~34歳のトップ回答は、いずれも「自分の生活リズムや生活スタイルを保てるか」。

その回答は、上の年代(25~34歳)になると63%超に及び、下の年代より5%増える様子もわかります。

つまり、女性は年齢が上がってくると、自分の生活リズムや生活スタイルに慣れやこだわりが強くなり、そこに合わない男性との交際や結婚を「面倒だ」と感じやすくなる。

一般には「自分の城」たるマンションを買えば、賃貸に住んでいたとき以上に快適性やモノ、空間へのこだわりも強くなるので、それだけお相手選びが難しくなる可能性は出てきます。

そして、それ以上に出逢いを拒む要因になりそうなのが「ペット」。実はこちらは、調査でも「結婚しにくくなりそう」な状況が、はっきり見てとれます。

たとえば、マンションの企画建設や販売などを行なう「リブラン」(東京都板橋区)の「ひと住文化研究所」が、シングル女性に行った調査(08年)によると、「恋人(パートナー)が欲しい」と答えた女子は、

◆ペットを飼っている女子=55%

◆ペットを飼っていない女子=71%

となり、16%もの差が出ました。

また、ペットを飼っている女子限定で聞いた、別の調査で「恋人や結婚相手には犬好きの人を選ぶ」は、77%と約8割。

「犬と一緒の布団で寝る」(54%)、「犬と一緒にお風呂に入る」(38%)など、ペットとの生活で、すでに心が満たされている様子も分かりました(10年 マクロミル「ペットに関する調査」)。

ちなみに、ペットとスキンシップを図ると、「セロトニン」という心のバランスを整える(癒す)伝達物質が、体内で増えることが分かっています。この物質、実は男性とのスキンシップでも重要とされるものなのですが…。ペットとふれ合うことで、すでに分泌されて満たされてしまうと、「男性は必要ない」となるのも、納得です。

もっとも、将来不安が強いいまの時代、何かを買う(飼う)ことで、毎日の生活が満たされたり、漠然とした不安感が軽減されるのは、とってもいいこと。

安心や快適性、癒しをペットやマンションに求めるか、それとも同じ効果をもたらしてくれそうな男子を探すか。それぞれのマイナス面も頭に入れた上での選択は、これはもう、一人ひとりの考え方しだい。皆さんはどちらを選びますか?

牛窪恵(うしくぼ・めぐみ)
マーケティングライター。インフィニティ代表取締役。財務省財政制度等審議会専門委員。1968年東京生まれ。日大芸術学部映画学科(脚本)卒業後、大手出版社に入社して編集、PR担当後、転職し、2001年に起業。トレンド、マーケティング、小売流通、ホテル、旅行関連などをテーマに執筆、講演を行う。テレビ番組のコメンテーターも務める。主な著書に『男が知らない「おひとりさま」マーケット』『独身王子に聞け!』『ただトモ夫婦のリアル』(いずれも日本経済新聞出版社)ほか。13年、経済産業省「ダイバーシティ経営企業100選」サポーターに就任。公式ブログ「牛窪恵の気分はバブリ~♪」

[nikkei WOMAN Online 2013年11月29日付記事を基に再構成]

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