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あえて「ゆるキャリ」を選ぶ、という選択

「おひとり力」養成講座

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日経ウーマンオンライン
いまや、アラフォー年齢でも"3~4人に1人"が独身「おひとりさま」の時代(2010年総務省「国勢調査」)。おひとりさまとして、どう生きるべきか? 不安や悩みを持つ人もいるはずです。マーケティングライターの牛窪恵さんが、ひとりの場面でも安心して生きられる力、「おひとり力」の向上について、様々なテーマを紹介・分析します。今回は「ゆるキャリ」についてお話します。

マーケティングライターの牛窪恵です。先日お会いした20代女子、A子さんとB子さん(広告代理店、自動車メーカー勤務)から、こんな話を聞いて驚きました。

「結婚相手はいないけど、早く"産休"とって休みたいよね~」

「そう、とにかく疲れちゃった~。休めないなら、転職しかないかも……」

バブルの時代、多くの女子は20代のうちに結婚して会社を辞める「寿退社」が一般的でした。当時のOLの働き方は、すぐそこに見えるゴールを目指して走る、"短距離走"さながら。

ところがいまや、結婚しても共働きが当たり前。そもそも、結婚したいような男子もなかなか見つからない。まったく先が見えない"マラソン"感覚で、「給水所がないなら、いったん走るのをやめちゃいたい」と思う……。冒頭の会話を聞いて、年上の男性たちは「甘いな~」と嘆くかもしれません。でも私は、A子さん、B子さんの気持ちもよく分かります。

それに最近は、「残業女子」も増えています。

20、30 代の働く女子約1000人に聞いたアンケート調査でも、全体の74%が「定期的な残業を行なっている」と回答。その頻度は「平均2.7日/週」と週の半分に及び、子どもがいない女子に限れば、なんと4人に1人(26%)がほぼ毎日残業する、多忙な「残業女子」であることも分かりました(13年 マンダム「20・30代女性"残業女子"意識調査」)。

考えてみれば、多くの企業は「勤続15年」「20年」といった社員には、長期休暇を与えてくれる。妊娠、出産した女性も、8割以上が産休や育休を取得しています。

ところが、入社から5~10年程度の働き女子、それもシングルやDINKS(子どもなし)の女子には、ほとんどそんな恩恵はない。

自分の未来について見つめなおす時間もとれないし、残業続きで疲れ果て、土日はおうちで眠るのみ。望まぬ「バリキャリ」で、なんとなく悪循環になっている気もします。

 でもそんな中、賢く転職に向けて動き出す女子もいます。鉄鋼業界に勤めていたC子さん(30代前半)も、その一人。

「学生時代、アルバイトで体験した"接客"がすごく好きだった。でも入社したのは、男ばかりの鉄鋼業界。思い切っていったん辞めて、英語を勉強してTOEICの点数を上げようと決めたんです」

C子さんが「なりたい」とイメージしたのは、ホテルのフロントスタッフ。

理由は2つあったそう。

1つは、せっかく会社を辞めるなら「40歳を過ぎても、ずっと続けられる仕事」「誰かに『ありがとう』と言われる仕事」がしたい、と思ったこと。

もう1つは、「未経験でも転職しやすい職種」の上位に、よく「ホテルマン(ウーマン)」がランクインしているから、だといいます。確かに先日、求人情報誌の『とらばーゆ』が発表した、「未経験でも転職しやすい職種ランキング」(2013年上半期編)によると、上位5位は次のとおりでした。

【1位】ホテルフロント・客室係・コンシェルジュ … 98.8%
【2位】携帯・家電販売 … 98.7%
【3位】スポーツインストラクター … 97.2%
【4位】ルートセールス … 94.7%
【5位】営業・企画営業 … 91.7%
(2013/1/1~2013/6/30に『とらばーゆ』関東版・東海版・関西版・東西版に掲載された求人広告より集計)

ここでも、1位はホテルのフロントや客室係、コンシェルジュスタッフ。

以前に、レストランの「メニュー偽装(誤表記)」問題に揺れたホテル業界ですが、一方で2020年、東京五輪の開催が決まり「おもてなし」のニーズが高まってもいる。たとえ未経験でも、語学力さえあればなんとかなる、そう思ったそうです。

「本当は会社に勤めながら、土日やアフター5に教室に通って、語学力を磨きたかった。でも仕事が忙しすぎて、そんな余裕がなかったんです」とC子さん。

せっかくの正社員、いったん辞めるのは不安も大きかった。でも、残業続きで体を壊してまで「自分に合わない仕事」を続けるより、「やっぱり、好きなことをやってみたかった」と、C子さんはいいます。

退職した時点で、貯金は500万円ほどあったそう。ただ、貯金を食いつぶすぐらいなら「9時~5時で仕事する"派遣さん"になって、語学教室と両立させたほうがいい」と気づいた。

そこで派遣会社に登録し、今春からある飲料メーカーに勤務。アフター5、半年ほど英会話とレッスンに集中した結果、TOEICの点数は200点以上も上がったそうで、「自信がついてきた」と笑顔を見せます。

あえて「ゆるキャリ」を選んで、天職を探す、という選択。制作会社に勤めるD子さん(20代後半)も、そんな道を選んだ一人。

入社直後の仕事は、イベント企画。大学時代、サークルイベントを企画していた彼女が、密かに「行けたらいいな」と憧れていた、一線の部署だった。

でもいざ配属されてみると、時間外勤務は多いし現場も殺伐としている。「一生この現場は辛い」と思い、経理への転属を願い出た。ただ、単に「行きたい」というだけではダメだと思った、とD子さん。

「毎週日曜、簿記の勉強を続けて資格を取り、『経理に行きたいんです』と上司に頼み込んだんです」。思いが実り転属できたのは、1年半後。バリキャリから「ゆるキャリ」への転身を果たした彼女は、いまアフター5に「ネイリスト」の資格(技能検定2級)取得を目指して、専門学校に通っています。

「産んで働くことを考えると、手に職をつけておいたほうが安心かなって。2級は難しいと聞くけど、いまは勉強が楽しくて毎日充実しています」

なるほど、バリキャリの正社員として働く間は、なかなか「本当にやりたいこと」「一生続けられる仕事」について考える余裕がない、働き女子。でも、あえてバリキャリを「ゆるキャリ」にシフトチェンジすることで、アフター5や休日に、転職(天職)に向けたスキルアップを図ることができるのですね。

皆さんも、まずはちょっとした時間を見つけて、「一生続けられる仕事ってなんだろう」と、想像を膨らませてみませんか?

牛窪恵(うしくぼ・めぐみ)
マーケティングライター。インフィニティ代表取締役。財務省財政制度等審議会専門委員。1968年東京生まれ。日大芸術学部映画学科(脚本)卒業後、大手出版社に入社して編集、PR担当後、転職し、2001年に起業。トレンド、マーケティング、小売流通、ホテル、旅行関連などをテーマに執筆、講演を行う。テレビ番組のコメンテーターも務める。主な著書に『男が知らない「おひとりさま」マーケット』『独身王子に聞け!』『ただトモ夫婦のリアル』(いずれも日本経済新聞出版社)ほか。13年、経済産業省「ダイバーシティ経営企業100選」サポーターに就任。公式ブログ「牛窪恵の気分はバブリ~♪」

[nikkei WOMAN Online 2013年11月8日付記事を基に再構成]

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