子どものスポーツの面倒 どうしてますか?
男親が見なきゃダメ?
サッカーのクラブチームに所属している小学生の息子。上達に自主練習が欠かせないのは分かるが、週末の公園から帰宅した妻の「やっぱり男親が教えなくちゃ」というひと言が重荷に感じる。なにせこちらは根っからのインドア派。野球ならまだしも、サッカーには縁がないまま今に至るのだ。
チームの練習や遠征試合、終了後の懇親会まで、今どきの少年スポーツに親の存在が欠かせないのは分かる。なんやかんやと理由をつけてはその役目を妻に押しつけがちだったこれまでの自分も反省している。ただ、存分にゆるりだらりと過ごす週末は何にも代え難い。
そもそも「スポーツは男親が得意」という家庭の常識らしきものは、今どきどうなのか。なでしこジャパンを見るまでもなく、女子の方がむしろ世界レベルという例も少なくないと思うんだけど。
自分が関わったら間違った技術を教えてしまう……。そんな懸念を妻につぶやいてみても「平気よ。見てるだけでも十分なんだから」。それなら自主練習の付き合いはせめて分担でお願いしたい。公園行きを逃れて家にいられるのなら掃除、洗濯みんなやるからというのは甘いんだろうな、やっぱり。
腕と腹筋が痛い
「ほら、ここで足を蹴り上げて!」。逆上がりを教えようと、子どものお尻と足を抱え、補助しながらぐるんと一回転させてやる。怖いと大声を上げていた子どもも、回って地上に降り立つと喜びにほおが緩む。「またやってー」。いわれるままに汗だくになって保育園児だった子どもに教えたものだ。
多くの育児本が子どもを外遊びに連れ出そうと説く。だが夏は自分と子どもの日焼けや虫よけ対策が面倒だし、冬は寒い。子どもの背に合わせて中腰で手をつないだり、走ったりするのは結構な重労働だ。
「運動はあなたが」と夫に任せたい妻が多いのもうなずける。休日の公園はベンチに座り、スポーツをする子どもを優雅に見守るママでいっぱいだ。だが我が家は夫が不在がち。今でも子どもにボールを投げ、倒立を補助し、うんていの見本を見せるのはもっぱら私の役目。中学から大学までテニスを続け、体力に多少自信はあるが、40歳にして、うんていにぶら下がるとは思いもしなかった。
一汗かいて家に帰れば掃除や洗濯物の片付け、炊事が待っている。子どもの喜ぶ顔はうれしいが、腕や腹筋の痛みは否めない。私が1週間で一番疲れているのは月曜日だ。
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