運動能力アップ・認知症予防も、カフェインの効能

日経ヘルス

世にあまたある飲み物の中でも、朝や食後に1杯の「コーヒー」や「紅茶」を飲みたくなる人は少なくないはず。しかし、これら飲み物に含まれるカフェインは、不眠の原因ともいわれ「体にいいのか?」と疑問に思う人もいるはず。最新の調査データを含めてカフェイン飲料にまつわる疑問にお答えします。
Q.疲れると頼りがちなカフェイン飲料。とりすぎは良くないの?

A.自分にとっての適量を知って飲めば、安全で効果的です

カフェインはコーヒー豆や茶葉をはじめとする60種類以上の植物に含まれる天然成分だ。集中力を高め、気分を高揚させるとともに代謝を上げてエネルギッシュにする効果がある。

「カフェインの構造は、脳を休ませる作用を持つアデノシンという物質に似ている。そのためカフェインをとると、アデノシン受容体がカフェインにブロックされ、眠気がとれて脳が覚醒した状態になる」と東京福祉大学教授の栗原久さんは話す。

「カフェインの4大効果」
カフェインは脳でアデノシンが受容体に結合するのを阻害することで中枢刺激作用を発揮する。代表的な4つの作用以外に気管支拡張作用もある。ただし、大量にとると効きすぎて「有害作用」となることもある。
(1)眠気を防ぐ
眠気を催すアデノシンをブロックする働きによる。疲労感を打ち消し、集中力、注意力、記憶力の低下を防ぐ。とりすぎると興奮しすぎてイライラ、焦燥感、パニック、不眠などを招く。
(2)利尿作用
心臓の拍出量を増やすとともに腎臓の血流を増加させ、利尿作用を表す。この作用が強く出すぎると頻尿や尿中への必須ミネラル排せつ量の増加、あるいは脱水になるリスクなども生じる。
(3)筋疲労を防ぐ
筋肉の収縮力や疲労に対する抵抗力を上げ、運動能力を向上させる。特に持久力を要する運動に有益。とりすぎると手が震えることがあり、微妙な筋運動を要する競技などには向かない。
(4)胃酸を増やす
胃粘膜に直接作用し、胃酸の分泌を促すので、食事とともにカフェイン飲料をとるのは理にかなっている。ただし、消化管が興奮しすぎると、胸やけやむかつき、下痢が起こることも。