女性同士のモヤモヤ…「マウンティング」8つの対処法
格付けし合う女性達(3)
他愛もない女性同士の会話で、ふと感じるつかみどころのない"違和感のある物言い"にモヤモヤ……。会話を楽しみたいのに、なぜか心が疲れる。そんな経験を持つ人も少なくないのでは?
「もしかしたら、その正体はマウンティングかもしれません」。実際にマウンティングに接したらどうすればいいのか?
次の8つの対処法を参考に、自分にとってストレスの少ない方法で、上手に相手をかわしていきましょう。
本来は、犬などの動物が自らの優位性を示すために、相手に馬乗りになる行為を指す。その様子が"自分のほうが幸せ"とアピールする女性間の人間関係に似ていると、漫画家の瀧波ユカリさんが表現。いじめなどの明らかな対立と異なり、ふとした言葉や態度がきっかけとなって、関係を壊さない程度に見栄を張り合う。沢尻エリカ主演のドラマ『ファースト・クラス』(フジテレビ系)で話題に。
マウンティングに接したら試したい、8つの対処法
(1)迷いのある発言はせず、スローテンポの会話を
ノリ突っ込みの要領でテンポよく話していると、無意識にマウンティングの火種をつくってしまうことも。スローテンポの会話で言葉を吟味し、少しでも迷いのある発言はしないこと。
(2)明らかなマウンティングには無関心を装う
"羨ましがらせたい"という気持ちがマウンティングを生む。相手の発言に乗らず、関心を示さないようにすれば、相手のマウンティング欲が薄れて、ターゲットから外れやすい。
(3)タイムを取る
マウンティングを感じたら、トイレに行くなどクールダウンするためのタイムを取って、心を落ち着かせて状況を整理。できれば「その言い方は傷つくなあ~」などと言い返せればベスト。
(4)認められたいという気持ちを捨てる
相手に認められたいという気持ちが強いと、つい張り合ってしまいがちに。"褒められたい""スゴイと思われたい"気持ちが出たら、"私は偉い"と、心のなかで自分を褒めて認めてあげて。
(5)モヤモヤを感じたら早めに対処する
モヤモヤした気持ちを長期間放っておくと、相手に対して疑心暗鬼になり、会話が楽しめない。なるべくその場で、「それってどういう意味?」と笑顔で聞くなど、即座に対処して。
(6)"自分基準"を大切に育てる
自分の基準(軸)がなく、人からどう見られるかばかりを意識していると、マウンティングで相手につけ込まれてしまう。"どう見られたいか"ではなく、"どうしたいか"の気持ちを大切に。
(7)心地いい会話ができる相手を研究してみる
"この人と話しているとなんだか心地いいなあ"と思える人の会話や態度を観察し、自分も取り入れてみる。できるだけそういう相手と付き合うことで、マウンティングの被害を避けられる。
(8)相手との関係を"しばしお休み"する
友人同士ならしばらく連絡を断つ手も。"彼女は今、余裕がないんだな"と割り切って、相手との関係にいったんタイム。互いの成長や環境の変化で、また付き合えるようになる場合もある。
この人たちに聞きました
漫画家。80年、北海道生まれ。04年に『臨死!!江古田ちゃん』でアフタヌーン四季賞大賞を受賞し、デビュー。著著は『女もたけなわ』(幻冬舎)ほか多数。14年2月に『女は笑顔で殴りあう マウンティング女子の実態』(犬山紙子さんとの共著/筑摩書房)を上梓。
白河桃子さん
東京都生まれ。少子化ジャーナリスト、作家、大学講師。「女性が輝く社会のあり方研究会」委員。著著に、20万部のベストセラーとなった山田昌弘氏との共著『「婚活」時代』(ディスカヴァー携書)、『格付けしあう女たち「女子カースト」の実態』(ポプラ新書)など。
(ライター 西尾英子)
[日経WOMAN2014年10月号の記事を基に再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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