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日経マネー 特集セレクト

専門家3人が伝授 サラリーマン投資家の心得

2014/11/5

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日中は仕事、帰宅してからは家族との時間を過ごすサラリーマンにとって、投資に割ける時間はさほど多くはない。限られた時間を有効に使うには、まず自らの生活スタイルや投資へのスタンスを見直す必要がある。専門家3人にサラリーマン投資家の心得を聞いた。

■「やりたいこと」と「できること」は違う

京都大学大学院経済学研究科修了。同大学経済研究所を経て現職。人間の意思決定や行動に関する研究、社会保障や医療介護問題に関する研究を行う。テレビやラジオへの出演、講演も多い。著書に『ねじれ脳の行動経済学』(日本経済新聞出版社)など

マーケットの波に乗れる専業投資家がうらやましい。そう考えているサラリーマン投資家は多いと思います。しかし、今この瞬間取りに行かなければならない株が、一体どれほどあるでしょうか。冷静に考えれば、目先の10万円も1カ月後の10万円も価値は変わりません。ですが、時間がない人ほど何とか今利益を出そうとして、合理的な判断ができなくなってしまうのです。

そもそも、あなたはどういうタイプの投資家なのか、考えてみたことがありますか。積極的にリスクを取っていくタイプ、それともリスクは極力取りたくないけれどリターンは欲しいというタイプでしょうか。それによって投資スタイルも大きく変わるはずですが、実はそういう分析ができていない人が多い。これについては自分で判断するより、率直に他人の評価を聞いてみるのがいいと思います。

自分のタイプが分かったら次に、起床してから就寝するまで1日のスケジュールを1週間分、漏れなく時系列で書き出してみましょう。株式投資に充てられる時間がどれだけあるかが明確になります。となれば、おのずから取れる手法は限られてきますよね。

たとえあなたが「デイトレでもうけたい」と考えていたとしても、実はリスク許容度が低く、なおかつ平日ほとんど時間が取れないほど忙しいのであれば、デイトレは物理的に困難。要は、「やりたいこと」と「できること」は違うのです。

サラリーマン投資家が「やりたいこと」を重んじるあまり、ジレンマに陥ったり、失敗を繰り返したりしないためには、図1の3つのステップを実践に移すといいでしょう。

さらに、サラリーマン投資家だからこそ気にかけたいのが株式投資の「労働対効果」でしょう。中には「時給換算してみたら最低賃金より安かった」という方もいそうです。もちろん、それを承知の上で続けるのなら構わないのですが、一方で、投資にかける時間やコストを圧縮するなど、今のスタイルをリセットすることを考えてみてもいいかもしれません。

図1 サラリーマンが投資で失敗しないための3つのステップ
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし