安定した人気の健康家電の中でも、特に女性とシニアの関心が高いのが、手軽にジュースを作れるジューサー。以前は高速回転でパワーの強いものが人気だったが、最近の売れ筋は「スロージューサー」と呼ばれるタイプ。スクリューを低速回転させて材料を押しつぶすようにして搾るため、摩擦や熱で失われやすい酵素やビタミンなどの栄養が守られ、酸素に触れにくいので酸化も抑えられるというのが人気の理由だ。
このスロージューサーで搾ったジュースを「コールドプレスジュース」といい、数年前から米国の都市部を中心に大流行している。ニューヨークではコールドプレスジュースを販売するスタンドが1ブロックに1つはあり、すっかりニューヨーカーの生活に根付いているといわれる。一方、日本では2012年7月、コールドプレスジュースを提供する日本初のカフェ「スカイハイ」が渋谷にオープンしているが、それ以降、増える気配はあまりなかった。
しかし2014年1月15日、恵比寿にコールドプレスジュース専門店「Sunshine Juice」(サンシャイン ジュース)がオープン。4月25日には代官山駅の自然派コスメセレクトショップ「コスメキッチン代官山店」が、コールドプレスジュースなどを販売するスタンドをオープンさせた。さらに同じ代官山では7月12日に「Why Juice?」(ホワイ ジュース?)、8月6日には「クレンジングカフェ代官山」と、続々とコールドプレスジュースの店舗がオープン。六本木ヒルズにある「ELLE cafe(エルカフェ)」では9月20日のリニューアルオープンに伴い、看板メニューを従来のスムージーからコールドプレスジュースに刷新した。
続々とオープンしている店舗のコールドプレスジュースの価格設定を見ると、多くは1000円前後とドリンクとしてはかなり高額。家庭用のスロージューサーで作るものといったいどう違うのか。新規オープンの店舗に足を運んでみた。
