旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」は2014年6月11日、「外国人に人気の日本のレストラン2014」を発表した。1位となったのは寿司店でも天ぷら専門店でも割烹(かっぽう)でもなく、大阪ミナミの焼肉店だった。その店は「松阪牛焼肉M 法善寺横丁店」。2006年の開業当時はおしゃれな高級焼肉店として話題を集めたが、3年前から外国人客が増え、現在では8割近くを占めるという。
同ランキングは2013年4月から2014年3月までに投稿された外国語の口コミ投稿数と星評価の平均などを基に集計。観光客の本音が反映されているので、外国人旅行者にとっては信頼度の高い情報となっている。
観光地のレストランはインバウンド(訪日外国人客)の獲得が重要な課題だけに、ランクインしたレストランが外国人に支持された理由は気になるところ。そこで、今回トップとなった松阪牛焼肉M 法善寺横丁店の人気の秘密を探った。
取材の前に、トリップアドバイザーのサイト上で松阪牛焼肉M 法善寺横丁店を検索してみた。2014年8月上旬時点で大阪市内のレストラン8057軒中2位にランクインしている。147件の投稿中「とても良い」「良い」と答えた人が93%。食事、サービス、価格、雰囲気の各評価項目で高評価を得ている。
どんな評価が多いのか。投稿内容を見ると、日本人の場合は「接客がすごくよかった」「肉がやわらかくとろけそう」などといったプラス評価がある半面、高級和牛だけにコストパフォーマンスに対する厳しい意見も見られた。“松阪牛にこだわらなければ、おいしい焼肉店はほかにもある”という分析なのだろう。