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不動産リポート

人気の「建築条件付き」 実は割高かも 不動産コンサルタント・長嶋修

2014/9/24

2014年の地価調査によれば、下落率こそ縮小傾向にあるものの、全国平均では住宅地、商業地ともに依然として地価は下落している。三大都市圏の平均では、住宅地が6年ぶりに上昇に転換し、商業地の上昇率は拡大しているが、これは政権交代やオリンピック開催などのトピックによる停滞からの底入れといった趣にすぎず、一部の上昇地点と大半の下落地点という構図はそのままだ。

不動産経済研究所によれば、2014年8月の首都圏の新築マンション発売戸数は2110戸と前年比で49.1%減少した。契約率も69.6%と、市場の好不調を占う目安とされる70%台を19カ月ぶりに割り込んだ。東日本不動産流通機構によれば、首都圏中古マンションの成約件数は前年比5.9%減と、消費増税後5カ月連続で減少した。ただし成約価格は13年1月以来、前年比で20カ月連続の上昇を示している。

■新築住宅の量産にはならず

住宅着工統計(国土交通省)を見ても、持ち家、貸家、分譲住宅すべてにおいて減少傾向は続く。住宅市場の落ち込みが目立つことから、さらなる建設投資への期待が膨らみそうだが、以前に述べた通り、すでに全国の空き家率は13.5%と大幅な住宅余剰になっている。景気対策として新築住宅を量産すれば、そのぶん空き家対策にコストをかけなければならない。

さて、こうした住宅不況期には、販売側は様々な工夫を凝らすことになる。こうした時期になると必ず増加するのが「建築条件付き売り地」である。

「建築条件付き売り地」とは、土地の売買契約後、売り主が指定する業者で住宅を建てるというもの。まだ建物が建っていないゆえ、建て売りと違ってフリープランで建築できる。「好きな間取りで建てられる」あるいは「内装も設備も自由に決められる」といったことから、購入者には一般に人気である。

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