「ひとり旅」で、危険や失敗を防ぐヒント「おひとり力」養成講座

実は“おひとり旅”のプロによると、A子さんのような夜行バスのひとり旅こそ「初心者にオススメ」だそうです。社長をはじめスタッフ全員が女性の旅行会社、「エイキュー・トラベル」(東京都渋谷区)の社長、八十島亜由子さんも、A子さんのような“おひとり旅”を支持する一人。

「夜行バスは『夜になったら寝る』という、毎日の当たり前の行為を通じて、自然にひとり旅に入っていけるから、気持ちがラク。仕事を終えて、いったん家に帰るか、または仕事場に荷物を持って行ってバス停に行けば、あとは乗って眠るだけ。いまは女性でも快適に過ごせる、設備のいいバスがたくさんありますから、昔よりはるかに快適ですよ」

また、もう一つ“おひとり旅”初心者にオススメなのは、「祭りの時期」を狙うことだと、八十島さん。

ねぶた祭

そういえば、以前取材したアパレル勤務のB子さん(30代前半)も、「青森のねぶた祭りがどうしても見たくて、思い切ってひとり旅に出てみた」と言っていました。

B子さんはひとりっ子。昔から甘えん坊で「寂しがり屋」を自負、これまで家族やカレ、友達以外とは旅したことがなかったとか。でも、長年の夢だった青森のねぶた祭りは、いざ行ってみると、予想をはるかに超える賑わい。

駅から続く大通りには、たくさんの屋台と人垣。夜の街に、色鮮やかなねぶたの灯りがキラキラと輝き、勇ましい“お囃子”に合わせて、踊り子さんたちが跳ね躍る。

その人垣で祭りを見ているだけで、「めちゃめちゃパワーをもらえた」とB子さん。

祭りの屋台で汗を流す地元の男女とも仲良くなり、メアド交換までしたとか。翌日は、彼らオススメの地元の店で、名物の「のっけ丼」を完食。その丼の画像をフェイスブックに投稿すると、たくさんの「いいね!」がついたそう。「丼にのったマグロやウニの美味しさを、みんなでシェアできた感じ。ひとりで寂しいとか、まったく感じませんでした」(B子さん)

B子さんのように、祭りの時期に旅に出ると、着いてから街中を観光して歩くうち、気づけば祭りのイベントが始まる。観ているだけで、アッという間に時間が過ぎていきます。

出店や屋台も立ち並び、ひとりでも食事しやすい。地元の人もお祭り気分でオープンになっているので、会話も自然と生まれる。ひとり旅特有の“寂しさ”を感じる間がないわけです。

また、先の八十島さんは、「旅に出る前に、フェイスブックに“知り合い限定”で、『今度、○○にひとり旅するのですが、オススメの店や宿はないですか?』などと書き込むのもいい」と、アドバイスします。

「そうすれば、地元に詳しい人から役立つ情報が得られたり、場合によると知り合いから『そのまた友人』を紹介してもらえたりする。もし『案内しますよ』という人が出てきたら、案内してくれる人と『共通の友人』の両者に同送メールを送り、状況をシェアしておけば、トラブルにも発展しづらいですよ」