エンタメ!

裏読みWAVE

同姓同名の不思議、ギネスに挑戦する田中さん 編集委員 小林明

2014/9/19

■米国では「ジム・スミス」「デイブ・スミス」が同姓同名運動

同姓同名運動は海外にもある。

米国には「ジム・スミス協会(Jim Smith Society)」という団体が存在する。入会資格はジム・スミスという姓名であること。1969年にペンシルベニア州のジム・スミスさんが設立し、定期的に集まって交流しているそうだ。会員は約2000人で女性メンバーもいる。最もありふれた名前だからこそ逆に連帯感が強まり、交流組織が誕生したというわけ。会員にはそれぞれに呼び名が付けられているらしい。混乱を避けるためだろう。

このほか、米国のデイブ・スミス(Dave Smith)さんが同姓同名の人を捜し求めて全米中を旅しているという話もある。

同姓同名運動はすでに世界的な広がりを見せているのだ。

■きっかけは94年秋のドラフト会議

1995年元旦に出した田中宏和ネタの初の年賀状(94年秋のドラフト会議について)

田中宏和さんが同姓同名運動にのめり込むきっかけになったのは何だろうか?

「あれはプロ野球のドラフト会議でした」と田中宏和さんは振り返る。94年秋。野球好きの田中宏和さんが25歳のとき、毎年恒例のドラフト会議で衝撃的な出来事が起きたのだ。

「近鉄 田中宏和 投手 桜井商業」――。

ドラフト会議の司会者の張り詰めた声がテレビから響いた。「思わずギクッとしました。同姓同名の高校生が1位指名されたのですが、あれは野球好きの僕には夢のようなゾクゾクする体験でしたね」

■偶然の連鎖で「友人の輪」が広がる

それがすべての始まりだった。

翌年の元旦に送った年賀状にその出来事について書いたところ、なぜか同姓同名の田中宏和さんに遭遇する偶然が次々と重なるようになる。「それなら、田中宏和をネタに年賀状をシリーズ化して書き続けてみたら面白いのではないか?」。こうひらめいたという。

2002年にはコピーライターの糸井重里さんが運営する「ほぼ日刊イトイ新聞」でこれまで書きためていた田中宏和ネタの年賀状を紹介する機会に恵まれた。すると多数のメールが全国から続々と届き、会員予備軍が爆発的に伸びる「田中宏和運動ビッグバン」が起きる。

03年にはメールを送ってくれた田中宏和さんのなかで近くて会いやすそうな「渋谷」の田中宏和さんとの面会を果たした。同姓同名の田中宏和さんと直接会ったのはこれが第1号だ。こうして会員数を少しずつ増やしていった。

エンタメ! 新着記事

ALL CHANNEL