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同姓同名の不思議、ギネスに挑戦する田中さん 編集委員 小林明

2014/9/19

2009年、「田中宏和のうた」のレコーディング風景

 同姓同名の仲間を探して交流しよう――。

 こんな“運動”をライフワークとして地道に続けているサラリーマンがいる。その名は田中宏和さん(45)。同姓同名の「仲間の輪」を広げ続け、交流するための親睦組織「田中宏和の会」を運営している。現時点での会員は104人。今年2月には「田中宏和の会」を一般社団法人化し、「来年をメドに165人以上の田中宏和さんを一堂に集めて、ギネスの世界記録樹立を目指したい」と意気込んでいる。

 生まれも育ちもそれぞれ異なるのに、同姓同名というだけで他人とは思えない連帯感を覚えてしまう不思議……。互いの絆を深めるために定期的に会合を開いたり、テーマソング(→動画参照)やロゴやTシャツを作ったり、ホームページを開設したり。同姓同名の仲間とそのプロセスをまじめに楽しみながら交流する「田中宏和運動」にコツコツと取り組んでいる。

 「自分とは何者か? 名前の機能とは何か? それは哲学的な問いかけであり、前衛芸術活動でもある。海外でも同じような運動があるのでいつか国際交流もしてみたい」。こう夢を膨らませる。

 今回は「同姓同名運動」を提唱する田中宏和さんの活動の足跡をたどるとともに、その魅力や効用、ウンチクなどについて探ってみよう。

■ギネス再挑戦のために一般社団法人設立

田中宏和(たなか・ひろかず)  1969年京都市生まれ。大手広告代理店入社。「田中宏和の会」主宰。呼び名は「ほぼ幹事」。2011年に67人の田中宏和さんを一堂に集めてギネス世界記録に挑戦したが、164人集めた米国の女性実業家マーサ・スチュワートさんに敗れて失敗。14年「田中宏和の会」を一般社団法人化し、ギネス再挑戦を目指す。

 今年2月4日。一般社団法人「田中宏和の会」が正式に発足した。代表理事は同会を主宰してきた「ほぼ幹事」の田中宏和さん。このほかに初期メンバーである「渋谷」の田中宏和さんやホームページの運営に尽力した「WEB」の田中宏和さんを加えた3人で登記手続きを済ませた。

 「狙いは2011年にギネス世界記録樹立に失敗した雪辱を果たすこと。法人を立ち上げれば企業からの支援の受け皿になるし、遠方から駆けつける会員の交通費も援助できる。来年にもギネスに再挑戦するつもりです」。「ほぼ幹事」の田中宏和さんは言葉にこう力を込める。

■マーサ・スチュワートに負けた苦い記憶

 脳裏をよぎるのは3年前の苦い記憶だ。

 2011年10月15日。田中宏和さんは67人の同姓同名の田中宏和さんを一同に集めてギネス世界記録(最大の同姓同名の集まり)を樹立する目標に挑戦していた。ロンドンのギネス本部からの事前情報では「50人以上集まれば記録として認定できるだろう」という見通しだった。

「田中宏和の会」のロゴ

 ところが、米国の女性実業家マーサ・スチュワートさんがテレビ番組の企画で164人のマーサ・スチュワートさんを過去に一堂に集めていたという事実が判明。ギネス本部はそちらをギネス記録に認定したため、田中宏和さんの挑戦はあえなく失敗に終わってしまったのだ。

 「同姓同名運動はあくまでも趣味の一環。ビジネスにするつもりはないけど、大きな目標があった方が活動は盛り上がるでしょう。本気でギネス世界記録更新を狙いますよ」と熱っぽく語る。

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