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奈良発「幻のラムネ」 大人を魅了する味わい

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奈良県の小さなラムネ製菓が作る、淡いピンクや青色の「レインボーラムネ」。今春3500人分を全国販売したところ、14万を超える申し込みが殺到。買いたくても買えない人が続出し"幻のラムネ"として注目されている。お取り寄せで人気の高級菓子とは違う、粉砂糖を固めた素朴な駄菓子。いったい何が多くの人々を魅了するのか。

月に2回、1日80袋だけ販売

奈良県生駒市内にある、プレハブの菓子店「菓子いちばん」。9月上旬、開店の午前10時少し前に行ってみると、平日にもかかわらず子連れの主婦や高齢者ら約80人の行列があった。

「6月に一度来た時に目の前で売り切れとなり悔しい思いをした。だから今度こそ絶対に手に入れようと思って、朝8時から並んでます」。県内から1時間ほどかけて来た60代の女性は、うれしそうに笑顔で話す。

行列のお目当ては、レインボーラムネ(900グラム、800円)。この日、用意していた80袋はあっという間に店頭から消えた。「10年前から売っているが、当時はほとんど売れなかった。それが一度地元誌で紹介されると『大人が食べてもおいしい』と口コミから広がったんです」と店長の吉川正策さん(64)。

仕入れ数が限られるため、月に2回ほど1日80袋だけ販売している。入手日が不定期のため、売り出しの3日前に販売日を告知する。なのに、どこからか情報を仕入れ「週末には兵庫や岡山など県外からもお客さんが来て、150人以上の人が並ぶ」。

レインボーラムネは、直径2センチと普通のラムネより粒が大きい。色は白や淡いピンク、青、黄色とカラフル。普通のビニール袋に大ざっぱに入っているため、一層、カラフルな玉がひき立つ。

「サッカーボールのようなラムネ」

「ラムネって子供のお菓子かと思ったら、60代の自分のような男性でもやみつきになる味わい」という辻本啓三さん(67)。文化祭の代休を利用して来たという男子高校生(18)は「ほとんど手に入らないと噂で聞いたので来た。プレミアム感のあるものを手に入れた瞬間って本当にわくわくする」と満足そう。

「小分けして友達にお裾分けする」という勝田美子さんは今回、並んだのが6回目。「見た目のかわいらしさに、家族や知り合いとの場も和む」

この"幻"といわれるレインボーラムネを作っているのがイコマ製菓本舗(生駒市)だ。売り出したのは14年前。それまではキャラクター菓子のラムネなどを製造していた。平口治社長(66)が14年前、Jリーグの試合でボールの動きをみている時に「サッカーボールのようなラムネを作りたい」とひらめいたのがきっかけだ。

ふるさと納税の記念品、寄付が急増

特別な原料は使わないが、手間はかける。粉砂糖やコーンスターチ、香料などを混ぜて型を取る。崩れないよう乾燥室に移動させ、1時間じっくりと乾燥させることで外はさくさくで、中がしっとりと溶ける食感のラムネとなる。

一つ一つ手作業のため、生産量が限られる。そのため、地元の一部の菓子店に卸す以外は、3、9月の年に2回はがきで注文を受け(750グラム、500円)、郵送している。「大人の菓子」ブームの影響もあり、1年前から申込者が急増。3月には3500人分に対し、約40倍の14万件以上の申し込みが殺到した。

生駒市が6月、年1万円以上の「ふるさと納税」をした人に贈る記念品にレインボーラムネを加えたところ、5日間で約1800万円の寄付が集まり、寄付額は2013年度1年間の5倍に。「すごい影響力です。品切れ状態」と市の担当者。

「まさかこんなことになるとは…」と社長

こうしたブームに平口社長も驚いている様子。「もっと作ってほしいとはいわれるが、6人で作っているから今の量で精いっぱい。まさかこんなことになるとはね。抽選から漏れた人に申し訳ないなぁ」と土日も工場に入る。

ラムネといえば、数あるお菓子の中でも子供のもので「おまけ」という印象がある。見た目は素朴。だからこそ「なぜ人気?」「いったいどんな味なんだろう」と多くの人々の想像力や興味をかきたてるのだろう。

しかも入手困難になるほど、一度は食べてみたいという思いが強まるもの。次の申し込みは22日から27日まで。果たして、どれだけの申し込みが集まるのだろうか。(野場華世、大岩佐和子)

[日経MJ2014年9月17日掲載]

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