お金持ちだからできる投資がある(内藤忍)

資産デザイン研究所の社長を務める内藤忍氏は、自身の資産運用の経験から、資産が増えるほど投資の選択肢が広がると語る。内藤氏が説く、「お金持ちのための投資法」とは。

■何よりも資産配分が重要

運用で最も大切なのは、複数の種類の資産に投資資金を配分する「アセットアロケーション」という考え方です。私はこれを、英運用大手シュローダーで働いていたときに学びました。投資というと、どの銘柄をどのタイミングで売り買いするかということばかり考えがちですが、それでうまくいく人はほんの一握りです。ほとんどの人は株価が高いときに買って、下がると塩漬けにしてしまいますよね。だからなかなかもうからないんです。

内藤忍(ないとう・しのぶ)氏 1964年、東京都生まれ。住友信託銀行(現・三井住友信託)などを経て99年にマネックス証券の創業に参加。2013年に資産デザイン研究所を設立

まず、株や債券を国内、海外と分散させること。価格の変動が小さくなり、リスクを抑えることができます。そして、短期の利益を追わずに5年から10年かけること。相場の上昇に合わせて資産が増えていくので、タイミングをあまり考えなくて済みます。自分の運用にもこの手法を取り入れて、マネックスでも顧客に提案しました。

投資には、値上がりでもうける方法と、定期的に入ってくる利子などでもうける方法があります。それぞれ「キャピタルゲイン」「インカムゲイン」と呼ばれます。キャピタルゲインは相場に左右されて不安定ですし、退職後のことを考えると年金だけでは心もとないので、年齢が上がるほどインカムゲインが大事になります。

伝統的な方法は、株の値上がりでキャピタルゲイン、債券の利子収入でインカムゲインを狙うことでしたが、世界的に金利が低下しているいま、金利収入が当てにできなくなっています。日本だと10年債でも0.5%、米国も2%台です。そうすると、債券の代わりに、利回りの高い商品、たとえば不動産を組み入れるという選択肢が出てきます。

不動産への投資には、不動産投資信託(REIT)を買う方法もあり、運用会社が選んだ物件に小さな金額から投資できます。一方、3000万円を超えるくらいの資産があれば、実物の不動産にもチャレンジできます。実物には、エリアを選べたり、借り入れでレバレッジを調整したり、節税のメリットを得られたりと、自分でいろいろな戦略を立てられる魅力があります。

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