接待復活 交際費増え、芸者さんフル稼働

2次会は縮小、首をかしげる銀座のママ

接待需要は2次会にまでは及ばず、神楽坂のスナック「八仙」の売り上げは昨年度に比べ10%ほど減少した。経営する万り(まり)さんは「2次会に行く文化が廃れた。昔は神楽坂の芸者を連れて銀座に繰り出す人も多かったのに」と嘆く。

東京・赤坂の料亭「口悦」は敷地内にバーも併設するが、1次会から流れる接待客の比率は2割程度と今年度になっても変わらない。「以前と比べ接待は時間が短くなり、飲む量も減った」

「税制改正の影響もあって4、5月は絶好調だったんだけど……」。銀座の高級クラブ「せれす」のオーナーママ、平井出智子さんは首をかしげる。6月以降、売り上げが徐々に落ち、8月はとうとう前年を割った。

銀座社交料飲協会(東京・中央)の神谷唯一事務局長は「銀座はバーを個人で利用する30~40代のサラリーマンで一見にぎわっているが、接待の2次会利用はずいぶん減った。接待利用をあてにしている店は軒並み厳しい」とみる。

全国生活衛生営業指導センター(同・港)によると、スナックやクラブなどの社交飲食業の売上高は最新データの1~3月で4%減。「1990年代に官官接待が廃止されて以降、接待の2次会需要が激減したまま戻っていない。4月の税制改正後も、全国的に売り上げの減少傾向が続いている」(全国社交飲食業生活衛生同業組合連合会) 秘書へのアンケート調査では「今までは2軒目の接待もあったが、1軒目で終了することが増えた」(商社)との声も。ある金融機関の社長秘書は「健康上の理由から軽めの食事を好むようになり、早く帰るためもあってランチ接待も多くなってきた」と話す。

一方で、最近増えているのが1次会でのお土産需要だ。Wakiyaでは6月からコースのしめで食べられる担々麺などのセット(3600~5200円)をお土産として用意し注文が急増、客単価を押し上げる。「最近は接待する側も接待される側もお土産を用意することが多い」という。(横山雄太郎)

[日経MJ2014年9月8日掲載]

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