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【トレンド4】新タイプのアイドルを生む「ミスiD2015」の試み

1980年代以降、人気のタレントを多数生んできたのが、出版社によるコンテスト。2010年代に入り、「ミスマガジン」(講談社)、「グラビアJAPAN」(集英社)などの有力ミスコンが休止状態になるなど下火になっていた。しかし、これまでのミスコンとはアプローチを変えた取り組みで注目度が高まっているのが、講談社が主催する「ミスiD(アイドル)」だ。

これまでの男性目線でのビジュアル的な魅力だけではなく、人間としての内面や女性にも共感を持たれるような女の子にもスポットを当てているのが、これまでのコンテストと大きく異なる点だ。

実際、2012年に開催された第1回となる「ミスiD2013」のグランプリに輝いた玉城ティナは、その後、『ViVi』(講談社)のモデルとなり史上最年少で表紙を飾った。「ミスiD2014」のグランプリである青波純(その後、蒼波純に改名)は、個性派女優としての道を歩みつつある。グランプリ以外の受賞者も、ソロアイドルとして活躍する寺嶋由芙、レイチェルなど、幅広いキャラクターの女の子が選出されている。

交流の様子も審査対象

「ミスiD2014」の受賞者(右上)。グランプリの蒼波純(左下)は独特の存在感で、注目を集めている。「ミスiD2013」のグランプリの玉城ティナ(左上)は、『ViVi』モデルとして活躍中

「新しいコンテストを立ち上げるに当たり、アイドルの定義を改めて考えたとき、『アイドルはロールモデル』というキーワードが浮かんだ。何か1点に秀でていれば、例えば引きこもりであっても、タトゥーが入っていても、女の子はみんな誰かにとってのアイドルになれるのではと考えた」と実行委員長を務める『フライデー』副編集長の小林司氏は解説する。

このため、選考には今までにない視点が持ち込まれている。50人前後のセミファイナリストに残った段階で参加者は、最近多い有料チャットなどではなく、ツイッターや同賞のサイトで一般のユーザーと無料の交流を始める。その受け答えも審査の対象になる。

最終的には、一般ユーザーからの投票も踏まえたうえで、審査員が協議して受賞者を決める。でんぱ組.incプロデューサーのもふくちゃんやテレビ東京の佐久間宣行プロデューサーなど、審査員の顔ぶれが個性的なことも話題を呼んでいる理由だ。「SNSで発信力のある方に審査員をお願いしていることで、その方に共感し、初めてミスコンを受けるという女の子が圧倒的に多い」(小林氏)ことも、新たな魅力を持つ女の子の発掘につながっている。

第1回の応募数は500人前後だったが、第2回は2500人を超え、今回の「ミスiD2015」では約4000人に達した。

さらに2014年は、水着グラビア展開ができる参加者に、小林氏自身は改めて注目していると言う。「グラビア界は世代交代期に差し掛かっている。ブーム時ほどの影響力はないものの、全くの新人が有力誌の表紙に登場したり、巻頭カラーで4ページも掲載できるのはグラビア以外にない。飛躍のチャンスがあるのは確か」(小林氏)。ここ2年で培ったミスiDらしい視点が、水着グラビアに持ち込まれることで、これまでにない意外性のあるグラビア出身のタレントが生まれるかもしれない。

(ライター 高倉文紀、日経エンタテインメント! 上原太郎)

[日経エンタテインメント! 2014年9月号の記事を基に再構成]

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