お金はかかるが…趣味があれば仕事もがんばれる趣味の持ち方(1)

ファイナンシャル・プランナーは原則としてお金が節約されるほど良いことと考えます。まったく無趣味であることは、節約の観点からは確かに良いことです。しかし、生きがいや暮らしがいがあってこその人生です。豊かでゆとりのある生活という観点からすれば、お金はあっても幸せは感じられない無趣味状態には疑問が残ります。

むしろお金がかかることは肯定しつつ、年収から投じてもよい趣味の予算と、趣味から得られる満足度のバランスを考えることがマネープランとしては重要になってきます。

20代と30代は趣味で新しい世界を広げるチャンス

先ほど紹介した「好きなものまるわかり調査」では、高校生、大学生、20代の社会人に趣味をたずねています。年代によって趣味の種類や趣味に投じる金額が変化していくことも明らかにしています。

社会人になると自分の所得が安定的に生じることから、お金がかかる趣味を楽しむ人が増えていくのも特徴のひとつです。車やバイクにお金をつぎ込んだり、ギャンブル(競馬等)やたばこなどに毎月1万円以上つぎ込むのも社会人ならではの特権です(個人的にはおススメしませんが、自分の好きなことにお金を使えばいいのです)。

グルメやショッピング、恋愛(趣味というのは不思議な感じですが)の予算も学生時代と比べればぐっと高くなります。食べたり遊びにでかけたりする場所が変わってくるのは社会人になってからの楽しみのひとつでしょう。

今までできなかった趣味について、世界を広げることはすべての社会人が意識してみるべきテーマです。大人になってスタートした趣味は、長く続けられる可能性もありますし、会社とは離れて新しい人付き合いを広げるきっかけにもなります。

SNSでのつながりも趣味をきっかけとすることで、一気に広がりを見せることがあります。仕事の内容や年収、年齢や家族構成などを気にせず、同じ趣味嗜好を持つ仲間として友人が増えていくのはおもしろい体験です。「実はやってみたかった……」という趣味ほど、あえて飛び込んでみることをオススメします。

そして、大人の趣味はコストパフォーマンスや予算管理を意識しながら楽しむ趣味にステージを上げていくことが重要です。ギャンブルにはまって借金漬けになるのではなく、競馬等を楽しむにしてもバランスのとれたつきあいかた(例えばG1のみ1回5000円を上限とするというように)で長く楽しむことを考えるのです。

大人の趣味はマネープランの中に織り込むべきです。日常の生活費はもちろん、子育てや住宅購入資金準備、老後の資金準備などを視野におきつつ、自分の趣味予算も確保していくのです。

山崎俊輔(やまさき・しゅんすけ) 1972年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。AFP、1級DCプランナー、消費生活アドバイザー。企業年金研究所、FP総研を経て独立。商工会議所年金教育センター主任研究員、企業年金連合会調査役DC担当など歴任。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。論文「個人の老後資産形成を実現可能とするための、退職給付制度の視点からの検討と提言」にて、第5回FP学会賞優秀論文賞を受賞。近著に『お金の知恵は45歳までに身につけなさい』(青春出版社)。twitterでも2年以上にわたり毎日「FPお金の知恵」を配信するなど、若い世代のためのマネープランに関する啓発にも取り組んでいる(@yam_syun)。ホームページはhttp://financialwisdom.jp
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