2014年7月18日、羽田空港国内線第一旅客ターミナルに「メニューを一品に絞り込み、究極の一品を目指す」ことをコンセプトにした和食専門店「Hitoshinaya(ひとしなや)」がオープンした。料理の監修・指導は、日本料理界の「現代の名工」にも選ばれている長島博氏。空間設計は、海外でも多くの受賞歴を持つ建築家・松井亮氏。料理、空間ともこれまでの空港内レストランにはない新たな試みが多く、注目を集めている。
Hitoshinayaの最大の特徴は、ワンメニューで勝負している3つの和食専門店が、ひとつの軒先でつながっている空間づくり。共通しているのは、3軒とも和食の基本である「だし」にこだわった専門店であることだ。
だしと旬の食材で作る和風ポタージュのみを提供する「すりながし」、一日中だしにこだわった和朝食のみを提供する「あさごはん」、だし餡(あん)をかけた和丼の店「ひとはち」と、それぞれ個性を強く打ち出しているユニークな業態。そしてどれも、野菜中心のライトメニューとなっている。
肉ブームで超厚切りステーキや肉そばなど“がっつり系”のメニューが人気の今、空港内のレストランで野菜中心のライトな一品に絞り込んだ狙いとは…。その答えを探るべく、羽田空港に足を運んだ。