サマーソニック2014歌の力と存在感で圧倒したバンクス

クイーンのような伝説のロック・バンドから、日本の勢いのある若手バンドのSEKAI NO OWARIまで、とにかく何でもありがサマソニの魅力。自分の中で、例えば日本のアーティストだけで楽しもうと決めれば、そういうタイムテーブルが作れるし、イギリスのロックだけと決めても、素晴らしいタイムテーブルが作れてしまう。とても音楽的許容量が大きいフェスといえる。そんなサマソニの僕なりのタイムテーブルの中で印象的だったアーティストについて書きたい。

力強いステージを見せたバンクス (C)SUMMER SONIC All Rights Reserved.

まず新人ではバンクスのステージが凄(すご)かった。まだ日本ではアルバム・デビュー前のアーティストだが、本国アメリカでは既に大きな注目を集めている。ドラムとギター2人だけのシンプルな編成のバックだが、とてもスケール感のある力強いステージだった。基本的なバック・トラックは打ち込んであり、それを流しながら生の音を重ねていくスタイルのライヴは、たくさんのアーティストがやるようになったが、ある意味ヴォーカリストの存在感が勝負の厳しいスタイルでもある。バンクスは歌の力と、本人の存在感で、屋内で一番大きいステージを自分の空気で包んでしまった。新人の女性シンガーではスカイ・フェレイラもとても良かった。

1日目のメイン・アクト、アークティック・モンキーズ。もはやイギリスを代表するロック・バンドのひとつといえる存在となった。これまでもサマソニのトリをやったことがあるが、その時の抜擢(ばってき)感でなく、今年は当然のトリとして安定感で楽しませてくれた。そしてクイーンは惜しげもなくヒット曲が連発されるサービス精神あふれるエンターテインメント・ショーだった。8月16、17日、QVCマリンフィールド、幕張メッセ。

(音楽評論家 渋谷 陽一)

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