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鳥貴族も参戦チキンバーガー 焼き鳥、居酒屋の技競う

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ハンバーガーといえば、牛ひき肉を使ったビーフパティが一般的。ところが最近、鶏のムネ肉やモモ肉をサンドした、チキンバーガーの専門店が増えている。チキンバーガー自体は珍しいものではないが、日本のファストフード店においてはあくまでメニューの一つにすぎず、"メインはビーフ"という店が多かった。なぜ今年に入って飲食チェーンなどが、都内を中心に続々とチキンバーガーの専門店をオープンしているのだろうか……。

トリキバーガー:鳥貴族の人気支えた統一の低価格

中でも特に大きな話題となったのが、今年8月に東京・品川の大井町駅近くに1号店をオープンした「TORIKI BURGER(トリキバーガー)」。東名阪を中心に全国600店以上を展開する居酒屋チェーン「鳥貴族」を運営する鳥貴族ホールディングスの子会社TORIKI BURGER(大阪市)のチキンバーガー専門店だ。鳥貴族ホールディングスでは将来、鳥貴族の国内飽和を見据え、数年前から居酒屋以外の新業態を始める構想があったのだという。

「コロナ禍の影響で居酒屋事業が苦境に立たされ、第2の柱となる新事業の創出を、当初の計画を前倒しして進めることにしました。特に米国ではチキンバーガー専門店が業績を伸ばしていることから、日本国内の市場余地や、海外展開の将来性もあると考えたのです」(TORIKI BURGER社長の高田哲也さん)

同店の特徴は、鶏肉、野菜、バンズに使用するコムギなど、すべて国産の食材を使用することにこだわっている点。また、全8種のチキンバーガーはすべて単品390円、セット590円というリーズナブルな価格帯にそろえている点だ。モーニング(午前7時~午前10時半)は単品290円、セット490円とさらに低価格で販売。この統一価格は、全品327円の鳥貴族のスタイルを踏襲している。

看板メニューの「トリキバーガー」は、100グラムの鶏ムネ肉に衣をつけて揚げたチキンフィレを使用。衣はサクッとした軽い食感で、高田社長いわく「時間が経っても肉汁が外に出ず、カリカリの食感やおいしさを維持できる」。レモン風味のマヨネーズソースやレタスもはさんであり、さっぱりした後味だ。

一方、「サラダチキン~バジル~」には、米粉を使用したもちもち食感のバンズを使用。ほぐした蒸し鶏をはさんであり、バジルソースの香りやトマトの食感が良いアクセントになっている。あっさりとした食べごたえで、ヘルシー志向の人や女性に好まれそうなメニューだ。

ほかにも、モモ肉の照り焼きをはさんだ「焼鳥バーガー~てりやき~」、甘辛ソースとチーズの相性が絶妙の「つくねチーズバーガー」など、焼き鳥チェーンならではのバリエーション豊かなチキンバーガーを取りそろえている。予算は800円ほどを想定していたが、実際は複数商品を購入する客が多く、想定の1.5~2倍ほどまで1人当たりの販売額がアップ。ちなみに全体の約7割がテークアウト利用だという。

今後3年をかけて、都内の駅前や繁華街を中心に10~20店舗の開店を予定しているそうだ。「3年目以降は郊外への出店も視野にいれ、中長期的には鳥貴族と比肩する規模に育てたいと考えています。朝と昼はトリキバーガー、夜は鳥貴族にお越しいただけるような展開につなげていきたい」と高田さんは意欲を燃やしている。

ドゥーワップ:米国のトレンドに注目したチキンバーガー

次に紹介するのは、焼き鳥専門居酒屋チェーン「やきとり家 すみれ」を全国に87店舗展開するすみれ(東京・渋谷)が今年7月、東京・代官山にオープンしたチキンバーガー専門店「DooWop(ドゥーワップ)」。平日の夕方に取材に行ったときは若者の姿が目立ったが、近隣に住む子ども連れや年配客も多く足を運んでいるという。

チキンバーガーには、うま味たっぷりの鶏モモ肉を約100グラム使用。10種類のハーブとスパイスで味をつけてカラッと揚げ、パセリをきかせたハーブマヨネーズとレタスをはさんだ「チキンバーガー プレーン」(290円)が基本の商品だ。プラス70円で「BBQエッグ」「テリヤキTARUTARU」など6種類のソースを選ぶことができる。

米国のチキンバーガー店で販売されているメニューをイメージしたという「DooWopスライダー」(2個390円、8個1500円)も同店の特徴的なメニューの一つ。直径6.5センチの甘みのあるブリオッシュ生地のバンズに、ムネ肉を使用したフライドチキンをサンド。女性でも3口ほどで食べきれてしまうミニサイズのバーガーだ。ストライプ柄のパッケージもかわいらしく、差し入れや軽食に買って行く人が多いという。

すみれは、「焼肉ライク」などのチェーンを展開するダイニングイノベーション(東京・渋谷)のグループ会社。同社代表の湯沢忠則さんは「数年前よりグループでDX(デジタルトランスフォーメーション=IT技術の浸透による社会や生活の変革)を活用した新業態の開発に力を入れており、DXと相性の良いファストフードに着目しました。米国で人気のあるような本格的なチキンバーガーを気軽に買うことができる専門店が日本にはほとんどありません。そこで、DooWopの開業に至ったのです」と話す。

注文方法は、店舗入り口に設置された端末か、テークアウトの場合は専用のスマホアプリを使用。店頭端末の場合、支払いが完了すると注文内容がキッチンに送信されるため、口頭での注文など店員との接触を省略することができる。アプリ使用の場合、最長3日先まで受取日時の指定が可能。出来上がり時間は1分単位で表示されるため、待ち時間も最小限に抑えることができ、コロナ禍における三密回避に役立てられている。

今後は一都三県の繁華街を中心に店舗を増やしていき、いずれはフードコートやロードサイド店舗などの展開も視野に入れているという。「商品を通して『チキンバーガーはおいしい』とお客様に思われ続けなければ、この先はない。米国のように、日常的にチキンバーガーを食べる光景が日本でも広がるようまい進していきたいです」(湯沢さん)

クリスピーズバーガー:自社で焼成するバンズにもこだわり

3軒目は今年7月、東京メトロ副都心線西早稲田駅近くにあるショッピングセンター・オレンジコート内にオープンした「Crispy's Burger(クリスピーズバーガー)」。砕いた無糖のコーンフレークを衣に使い、店名の通り、カリッサクッとした食感のクリスピーチキンが入ったチキンバーガーが看板メニューだ。

同店を展開するのは、ベーカリーカフェやバルなどを都内に7店舗展開するFULL AT TABLE (フルアットテーブル、東京・港)。代表の矢吹通康さんは、新型コロナウイルス禍による休業や時短営業に見舞われた昨年、デリバリー営業を始めるにあたり、新規メニュー開発に着手。自社で焼いているこだわりパンを使ったハンバーガーにしようと調査したところ、ほかのデリバリーメニューはほとんどがビーフを使用していたため、差別化のためにチキンバーガーを選んだと話す。

「衣がサクサクとした韓国のチキンが日本でも人気だったことに着想を得て、クリスピーチキンを使ったハンバーガーを作ろうと思いました。カフェを営業していない夜の時間帯を利用し、デリバリー専門のチキンバーガーをテスト販売してみたところ、リピーターも多く、評判は上々。その後、専用の店舗を構え、本格的にスタートさせることにしました」(矢吹さん)

使用しているのは鶏モモ肉。肉に水分と調味料の味を含ませるため、塩や砂糖などを独自の配合で合わせた"ブライン液"と呼ばれる調味液に一晩漬けておくのがポイント。火が通るとしっとり、ふっくらとした食感になり、クリスピー感のある衣との食感の違いが楽しめる。ここに、トマト、レタス、チーズ、オリジナルのサザンソースを加えてバンズではさめば、「クリスピーチキンバーガー」(580円)の完成だ。

チキンの食べごたえのある食感に負けないよう、バンズはこだわった。香りの立つ全粒粉を使い、一部に熱湯を加えてこねる湯種(ゆだね)という処理を行うことで、しっとり・もちもちとした食感で弾力のあるバンズができる。チキンもバンズも食べごたえがあり、男性でも満足できるボリュームにした。バーガー類は「スイートチリバーガー」「テリヤキエッグチキンバーガー」(いずれも580円)など6種類あり、1日平均100個ほどを売り上げる。

現在は西早稲田の店舗のほか、12月9日までの期間限定で、東京ドーム(東京・文京)内グルメストリートにポップアップ店舗が出店中。観戦グルメとして売れ行きは好調で、すでに新たなリピーターも生まれているという。「チキンバーガーは、日常的に食べるのはもちろん、レジャーシーンなどハレの日にも向いているメニュー。家族や友人同士で楽しく、おいしく食べていただきたい」(矢吹さん)

今回取材した3店は、すべてこの夏オープンしたばかり。東京で緊急事態宣言が発令されるなかでの開店となったが、いずれの店舗もテークアウト利用を中心に上々の売れ行きで、各社手ごたえを感じているという。チキンバーガーは定番のビーフハンバーガーと肩を並べる存在となれるのか、今後の展開に期待したい。

(フードライター 古滝直実)

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