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「アラジン」高級トースター 品切れ続いた人気の秘密

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日経クロストレンド

「アラジン」ブランドのトースターやヒーターの販売で知られる日本エー・アイ・シー(兵庫県加西市)が、2021年7月5日にトースターの新製品「Aladdin(アラジン) グラファイト ポップアップトースター」を発売した。昔懐かしいポップアップ型が特徴で、レトロな中にもおしゃれな雰囲気を醸し出す。8月末までは、同社直販サイトで品切れが続いていた。実際に製品を試し、人気の理由を探った。

「アラジン グラファイト ポップアップトースター」は、その名の通り焼き上がるとトーストが上に飛び出すポップアップ型を採用している。「アラジン」ブランドのトースターとしては日本エー・アイ・シーの親会社で、製造を手がける千石(兵庫県加西市)の特許技術「遠赤グラファイト」を搭載した「アラジン グラファイト グリル&トースター」が市場では人気を博しており、今回のポップアップ型はアラジン初だ。

トーストが焼ける様子をあえて見せる

アラジンらしいレトロなフォルムと淡いカラーリング。さらに2重ガラスの採用で「トーストが焼ける様子が見える」のが、アラジン ポップアップトースターのユニークなポイントだ。もちろん、こちらも遠赤グラファイトのヒーターを搭載している。

千石の千石滋之専務は「トーストをおいしく焼けるのはもちろんだが、焼けていく姿を目で楽しんでいただくための趣向を凝らしている」と話す。

では、実際に使用してみよう。使い方は非常にシンプルで、パンを投入口に置いてセットレバーを下に押し下げると電源がオンになる。常に「トースト」モードでスタートするので、トースト以外の場合は「冷凍トースト」「温め」「ベーグル」ボタンを押してモードを変更する。温めモードは一度焼いたパンを温め直すためのモードで、ベーグルモードはベーグルやマフィンなどのパンを片側だけ焼くときに使うモードだ。焼き色は調節つまみを使い、1~7まで0.5刻みで13段階と、細かな設定ができる。

ヒーターは手前に遠赤グラファイトを1本、奥に石英管ヒーターを2本配置している。焼き上がりを均一にするために、遠赤グラファイトは温度を段階的に変えており、ヒーターの色が部分的に異なる。石英管ヒーターも焼き上がりを均一にするために、ヒーター中央を赤熱させないようになっているのが分かる。

千石企画本部商品戦略課の高橋弘真氏は「熱源がパンに近いところにあるので、高温をムラなく分散するために新たなチューニングを施した」と語る。

素早い焼き上がり、冷凍の場合は注意も

本体内に温度センサーを内蔵し、焼き色調節つまみの設定に合わせてマイコン制御で焼き時間を自動調整するようになっている。

山崎製パンの「ダブルソフト」を焼き色「4」で焼いてみたところ、約2分で外はカリッと、中はフンワリと焼き上がった。これだけ時間が短いと、一緒にベーコンエッグやスクランブルエッグなどを食べる場合、急がないと料理のほうが間に合わないくらいだ。ヒーターがあまりに近いため焼きムラが生じないか気になったが、その心配は無用だった。

続いてベーグルモードでマフィンを焼いてみる。マフィンを2つに割って、焼き色を付けたいほうを手前に配置すると、うっすらと焼き色が付いた。こちらはトーストほど焼き色が付かないようだ。ハムやチーズなどを挟めば、手軽にマフィンサンドを楽しめる。

高級生食パンブームの火付け役として有名な「乃が美」の食パンを冷凍し、冷凍トーストモードで焼いてみた。こちらは焼き色「2」に設定したところ、約2分でうっすらと焼き色が付いたのはいいのだが、中がまだ少し冷たくて硬い状態だった。一般的な食パンに比べて高級生食パンは生地がしっかり詰まっているため、冷凍トーストモードだと中まで温まりきらない場合がある。

ちなみに、本体内が冷め切らないうちに焼き色「3」で冷凍トーストを焼いてみたところ、約1分30秒で焼き上がった。連続して焼いた場合でも焼きムラが出ないように自動制御しているため、庫内温度や室温が違っても同じように焼き上げてくれる。ただしこちらも内部は少し冷たい状態だった。焼き色「4」で焼いたところ、約2分30秒で焼き上がったが、こちらも一部が冷たかった。

高級生食パンを冷凍した場合、中が冷たいままになってしまう恐れがあることが確認できた。とはいえ、焼き色を強めに調整すると、今度は一般的な食パンに比べて焦げやすいという難しさもある。少し常温で戻してから焼くなど、工夫が必要だと感じた。

ポップアップトースターを海外進出の足掛かりに

高級生食パンでのテストはちょっと惜しいように思えたが、レトロでポップかつ焼き色が見えるデザインはユニークで、キッチンでも映える。とはいえ今日、ポップアップトースターという選択はなかなかの決断ではないだろうか。

日本では昔から扉を手前に引くタイプの「オーブントースター」が主流で、バルミューダが15年に「バルミューダ ザ・トースター」を発売して高級トースターブームを巻き起こし、現在もそれが続いている。千石も15年9月に「アラジン グラファイト グリル&トースター」を投入し、0.2秒で発熱する独自の遠赤グラファイトとレトロでおしゃれなデザインが人気を博している。今回も21年4月のポップアップトースター発表と同時に「アラジン グラファイトグリル&トースター」の新モデルも発表している(発売は21年4月)。

グラファイトグリル&トースターの新モデルは新たに自動メニューを搭載しただけでなく、付属の容器を用いることで炊飯やグリル、煮込み、蒸しなどさまざまな調理ができる万能家電に仕上がっている。パナソニックが1999年から20年以上モデルを変えながら販売し続ける「コンパクトオーブン」も、21年2月にオーブンレンジと同じ「ビストロ」ブランドを掲げた「ビストロ NT-D700」(実勢価格2万9700円)を発売しており、今後は「自動メニュー」が高級トースターの新トレンドとして定着しそうな勢いだ。

そうした中で、あえてパンしか焼けないポップアップトースターを発売したのには理由がある。「海外展開を見据えて開発した」(高橋氏)ためだ。

「海外ではポップアップトースターが主流なので、おいしいアラジンのトースターをもっと世界に広げるために、7月5日の日本発売を皮切りに、台湾、米国へと展開したいと思っている」(高橋氏)

千石は1953年にプレス加工業からスタートし、大手メーカーからの製造委託による家電製造事業、さらには特許技術である遠赤グラファイトを用いた暖房機メーカーとして成長してきた。電気ストーブは冬以外に売れないことから、ヒーター技術を用いたグラファイトグリル&トースターにたどり着き、「これまでに累計120万台を売り上げ、たくさんのお客様に大変ご好評をいただいている」(千石専務)という。

日本の狭い住宅では、パンしか焼けない大きめのポップアップトースターがどこまで伸びるのかは未知数だが、直販サイトでは一時品切れを起こすほどの人気だった。

グラファイトグリル&トースターとの"二枚看板"で攻めることで、さらに活路が開けそうだ。また海外でどれだけ受け入れられるのか。グローバル市場を見据えたラインアップ拡充なども含め、今後の展開がかなり楽しみだ。

(文・写真 IT・家電ジャーナリスト 安蔵靖志)

[日経クロストレンド 2021年9月6日の記事を再構成]

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