『007』6年ぶりに新作公開 記憶に残る3人のボンド『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ 』(前編)

今作が最後のジェームズ・ボンドとなるダニエル・クレイグ
日経エンタテインメント!

6年ぶりの『007』シリーズ新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』が10月1日に公開される。20年4月に公開予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で公開が度々延期され、当初の予定より1年半遅れの公開となる。25作目の節目であり、21作目『カジノ・ロワイヤル』(06年)からジェームズ・ボンドを演じてきたダニエル・クレイグが今作で最後となる。

58歳までボンドを演じたロジャー・ムーア

1962年に『ドクター・ノオ』から始まった『007』シリーズは、新しいボンド役をカンフル剤とすることで人気を維持し続けてきた。ボンド史を振り返ると、3人の新ボンド登場作品が転換点といえるだろう。

1人目は、8作目『死ぬのは奴らだ』のロジャー・ムーアだ。初代ショーン・コネリーはセクシーで野性味あふれるボンド像を確立して5作目まで続けたが、2代目ジョージ・レーゼンビーは存在感が薄く不評で6作目『女王陛下の007』のみで降板。コネリーが7作目『ダイヤモンドは永遠に』に限り復活を果たした。続くムーアはソフトでウイットに富んだ軽さを見せる新しいボンド像で人気を得る。この時46歳だったが、14作目『美しき獲物たち』まで7作品、なんと58歳までボンドを続けた。

2人目は17作目『ゴールデンアイ』のピアース・ブロスナン。前任者ティモシー・ダルトンは15作目『リビング・デイライツ』、16作目『消されたライセンス』と2作で降板となった。その後、新ボンド選びやストーリー作りが難航し『ゴールデンアイ』まで6年間を要した。

ブロスナンは洗練された英国紳士のイメージを持ち、どんな状況でも冷静さを失わず、時にユーモアを見せるボンド像が好評。20作目『ダイ・アナザー・デイ』まで続いた。

そして3人目が、21作目『カジノ・ロワイヤル』から最新作までボンドを演じたダニエル・クレイグだ。

クレイグは『カジノ・ロワイヤル』から今作まで5作でボンドを演じた
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起用時は批判も多かったクレイグだが
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