今や動画配信サービスも一般的だが、その一方で特定のジャンルに絞ったものも増えている。個性派配信サービスを紹介する2回目は、今年6月からスタートした配信サービスの「JAIHO(ジャイホー)」だ。「万歳!」「勝利あれ!」という意味のヒンディー語をもとに、“すべての映画をたたえる、悦びと感動の合言葉”という思いをサービス名に込めている。
『JAIHO』の最大のポイントは、365日、毎日1本新しい作品を配信し、常に30作品が視聴できること。配信作品は多様性を考慮して、世界中のさまざまなジャンルやカテゴリーから、映画のエキスパートたちが厳選した映画が並ぶ。具体的にいうと、世界各国で大ヒットした娯楽作から、一生に一度は見たい巨匠の名作、各国の映画史に残るクラシックなどを網羅しているという。その数が常時30本。1作品の視聴期間は30日で、毎日1作品ずつ作品が入れ替わる仕組みで、月額料金は770円(税込み)で、2週間の無料体験期間もある。
この配信サービスを運営するのは、外国映画や映像コンテンツの輸入、配給、宣伝などを行っている独立系配給会社のツイン。同社社長で「JAIHO」の代表でもある加畑圭造氏に、配信サービスに乗り出した経緯や思いなどを聞いた。
若いファンにも必見の映画を
――「JAIHO」スタートに当たって、その経緯、目的などを教えてください。
世界には日本でまだ知られていない傑作がたくさんあります。しかし、劇場公開は宣伝費もかなりかかりますので、採算を考えると、公開したくてもできない作品も多いです。そういった作品を、配信で公開したいと思いました。
――ターゲットにしているのは?
ターゲットは80年代後半から90年代のミニシアターブームを経験した40~60代の映画ファン、それに20~30代の映画ファンにも、世界の映画祭で喝采を浴びた作品や映画ファン必見の名画を楽しんでいただきたいです。
――モデルにされたサービスはありますか?
英国MUBIや米国Criterionなど映画ファン向けサイトを参考にしながら、アート映画だけではなく、世界各国で大ヒットした娯楽映画も加え、より幅広い日本の映画ファンの皆様に楽しんでいただけるよう工夫しています。